貼り箱製造・販売の(株)山文(徳島県吉野川市、社長/山根正伍)はこのたび、国の地域産業資源活用事業の認定を受け、新たに阿波和紙を使ったファッション性・耐久性の高いバッグ類を開発し商品化することになりました。

当社で2011年から商品化している阿波和紙を使った雑貨ブランド「PAPER STORAGE COMPANY(ペーパーストレージカンパニー、以下PSC)」の新シリーズとして展開をはかるもので、2014年上期の販売開始を目指して、本年4月よりデザイナーと組んで製品開発をスタートします。

■デザイナーとのコラボにより阿波和紙の新しい活用へ
PSCは、インテリア雑貨などのデザイン・企画・販売を手がける(株)グローバルフォルムコンクリート(東京都目黒区、社長/健石直材)と当社が提携して2011年に立ち上げたブランドで、阿波和紙を使ったインテリアグッズとしての紙製収納ボックスや文具をシリーズ商品化しています。
発売以来、国内の有名セレクトショップなどで高い評価を受け、取引先からさらに商品ラインナップの拡充を望む声が多くなってきたことから、新たなカテゴリーの商品として企画に着手しました。本シリーズでも、同社のデザイナーとのコラボによって、阿波和紙の柔らかい質感や趣を生かしながらファッショナブルで使い勝手の良い、カジュアルなバッグを企画、商品化していく予定です。

■当社の貼り箱技術と阿波和紙の強度、風合いなどの特性を融合し、新カテゴリーの商品を開発
PSCシリーズは発売以来、香港のヨーロッパ系高級百貨店で取り扱われるほか、日本国内の有名なセレクトショップなどでも販売され、人気を博しています。
このほど、同ブランドとして新たなカテゴリーとなる、和紙のバッグ類を企画し、当事業で国から地域産業資源活用事業の認定を受けました。
当事業では、当社が培ってきた「紙の貼り合わせ技術」と阿波和紙の持つ「繊維が長く強靭で、薄くて強い」「紙の繊維方向による流れ目」「紙の自然の風合い」などの特性を融合させ、素材感を最大限に生かしたバッグ類の開発・製造・販売を行います。
地域資源活用事業の認定を得られたことを最大限生かして、今後5年にわたる事業期間の中で、売れる商品の開発とプロモーションに取り組み、伝統の阿波和紙が日常生活シーンに広く普及するきっかけにしたいと考えています。

■阿波和紙の強度と「流れ目」に着目した、日常的に長年使えるカジュアルバッグ
開発するのは、トートバッグ、クラッチバッグやオフィスツールなど、今までなかった「繰り返し持ち運び使用できる和紙製の服飾雑貨」のシリーズです。
国内の他産地や徳島県内においても、和紙を使ったバッグは一部で商品化されていますが、耐加重が弱く破れやすいなどの欠点がありました。当社では、阿波和紙の「流れ目(=繊維の方向)」に着目し、縦目、横目を持つ和紙を交互に貼り合わせる加工を行なうことで繊維の織りのように強度を高め、ポリエステルなどの他素材を混合することなく十分な耐久性・耐摩耗性を確保し、和紙素材の風合いそのままで日常的に長年にわたって使える丈夫なバッグを作ります。
販売展開においては、PSCシリーズで構築したインテリアショップやセレクトショップなどの販売チャネルをメインに、自社のインターネットサイトでも通信販売を予定しています。
想定している価格帯は1点5,000円から13,000円程度。事業計画の2年目となる2014年上期から販売を開始し、最終年度となる2017年には約3,500万円の売上を計画しています。

■本件に関するお問い合わせ先
株式会社山文
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