2012年10月11日 の朝、海運業界で長く続くセレモニーがフランスのサンナザールにあるSTX社の造船所で執り行われました。2枚の記念コインがMSCプレチオーサのレーダーマストに溶接され、造船作業の節目を記念しました。
当初の持ち主との契約終了を受け、今年の初めにMSCクルーズはこの14万トン級の客船を引き継ぐ契約書に署名をしました。MSCプレチオーサと改名された船はMSCクルーズにとって13隻目の客船であり、ファンタジアクラスの4隻目でもあります。
「ファンタジアクラスの最後を飾る美しい客船、MSCプレチオーサにとって重要な節目を祝えることを嬉しく思います。この客船の完成によって、全客船のベッド数が4万を超えます。また、MSCプレチオーサがファンタジアクラスのMSCファンタジア、MSCスプレンディダ、MSCディヴィーナに加わることで、他に例のない新世代の客船を世界中に配船できるようになります。」MSCクルーズのCEO、ピエルフランチェスコ・ヴァーゴはこのように開会の挨拶を述べました。「この場をお借りして、MSCプレチオーサの命名式についてお知らせします。来年3月23日 にイタリアのジェノバ港で開催する予定です。ジェノバは私たちが寄港する港の中で最も乗船客が多く、愛されている港の1つであり、MSCプレチオーサにとって初めての母港となります。」
STXフランスのジェネラルマネージャー、ロラン・キャステン氏は次のように付け加えました。「この機会をお借りして、MSCクルーズとSTXの共同プロジェクトに祝いの言葉を述べたいと思います。ファンタジアクラスの造船プロジェクトでは、非常に大きな数字が動いています。MSCプレチオーサの造船では、3万トンの鋼鉄、2000キロメートルのケーブル、1751室のキャビン、そして現在は毎日1000人の作業員が働いています。MSCクルーズがクルーズ業界でヨーロッパにおけるリーディングカンパニーになるようサポートするのがSTXの望みです。」
コインを設置する栄誉を担ったのはMSCクルーズの船内マーケティング部長、ダニエラ・ピコです。彼女はこのセレモニーのゴッドマザーを務めました。STXフランスからはジャネット・ルクオー氏が参加しました。彼女はMSCクルーズのチームと密接に働いており、10年前に初めてサンナゼールが造船依頼を受けたときからプロジェクトに関わっていました。
STX側の金のコインにはルイス・オスカル・ロティの《ラ・スムーズ(種まく女)》が刻印されています。種の入った袋を抱えた女性が前に踏み出す有名な像は、ユーロ導入までフランスのコインの図柄でした。
MSCプレチオーサの命名式にジェノバが選ばれたのは当然の流れと言えるでしょう。MSCクルーズが2003年に事業を拡大して以来、ジェノバは常に母港の役割を務めてきただけでなく、クルーズ業界、とりわけMSCクルーズがジェノバ港とその一帯に多大な経済効果をもたらしてきたからです。
来年、MSCクルーズは9隻の客船をジェノバから運航します。1年で200回寄港する際、およそ93万人の乗客が乗下船または寄港します。
MSCクルーズはジェノバ市にも多額の投資をしています。MSCグループの子会社MSCイタルケータリングがジェノバに本拠を置いているだけでなく、MSCグループはジェノバで営業している様々な部署を1箇所に集めるため、サンベニーニョ・タワーというオフィスビルを建設中です。このビルはジェノバの景観を変えることになるでしょう。
MSCプレチオーサは全長333メートル、全幅38メートル、重量は14万トンです。乗客定員4,345名の大型客船は速力23ノットで美しい風景の中をスムーズに運航します。優美な内装は、今回も数々の受賞歴を誇る建築事務所、デ・ジョリオ・インターナショナルが手がけました。
MSCプレチオーサにはMSCヨットクラブが備わっています。完全なプライベートエリアを船首に設けたMSCヨットクラブは、MSCファンタジア、MSCスプレンディダ、MSCディヴィーナで採用されて以来、ラグジュアリーな旅の代名詞になりました。船首から眺める海、バトラーサービス付きの上級スイート、専用レストラン、プール、ソラリウム、展望ラウンジ、プライベートデッキ、MSCアウレア・スパへの直行エレベーターといった現代的なコンセプトは、大型客船ならではのメリットを享受しつつも静かさやプライバシーを求めるゲストのためのものです。
【連絡先】
株式会社MSCクルーズジャパン マーケティング部/担当:鈴木
〒105-0001 東京都港区虎ノ門3丁目7番10号 ランディック虎ノ門ビル8F
電話: FAX: ウェブサイト:www.msccruises.jp
【MSCクルーズについて】
MSCクルーズは地中海、南アフリカ、ブラジルにおけるマーケットリーダーであり、世界中を運航しています。年間を通じて地中海一帯を航行、また季節により北欧、大西洋、カリブ海、アンティル諸島 、南米、南アフリカ、西アフリカ、紅海に配船。最新鋭の客船を12隻所有しています - ファンタジアクラスのMSCディヴィーナ、MSCスプレンディダ、MSCファンタジア、ムジカクラスのMSCマニフィカ、MSCポエジア、MSCオーケストラ、MSCムジカ、リリカクラスのMSCシンフォニア、MSCアルモニア、MSCオペラ、MSCリリカ、そしてMSCメロディーです。2013年には13隻目となるMSCプレチオーサが就航し、3月に命名式が行われます。MSCクルーズは高い品質管理と環境保護を認められ、ビューローベリタスより「6つの金真珠」賞を受賞した世界唯一の企業です。また、食品管理全般において陸上・海上共に高い安全性を達成し、ISO9001とISO22000を取得しました。世界中でリーダーシップを発揮する以上、運営する地域の自然環境や人的環境に対する責任があると考え、2009年にユニセフと長期にわたるパートナーシップを締結。ブラジルの恵まれない子供たちが高い教育を受けるためのプロジェクトに対し、これまで100万ユーロ以上の資金を提供してきました。
【STXフランスについて】
STXフランスは国際的な造船企業グループであり、クルーズ船とオフショア船の造船においてトップの地位を目指すSTXヨーロッパのグループ企業です。 STXヨーロッパ ASもまた シンガポール取引所(SGX)に上場しているSTX・OSV ホールディングズの主要株主です。STXヨーロッパの進化し続けるコンセプト、技術、プロセス、製品は、世界中の顧客にとって非常に魅力的です。また、STX・OSVホールディングズが所有する9の造船所に加え、フィンランド、フランス、ノルウェーに6の造船所を所有しており、従業員数は約1万4千人です。主要株主である国際工業グループSTXの従業員数は約5万4千人で、海運貿易、造船工業、工場建設、エネルギー等の主要分野で世界トップの地位を目指しています。