ITインフラのソリューション・ディストリビュータである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、株式会社中外(所在地:名古屋市中区、代表取締役社長 佐々木 志郎)が、新たに構築した仮想デスクトップシステムにネットワールドが提供するNetApp社製ネットワークストレージ「NetApp FAS2240」を採用し、本稼働を開始したことを発表します。

今回の導入対象である仮想デスクトップシステムは、本社や全国の拠点の業務を支える重要なインフラです。同社では、「VMware View」を基盤とするこのシステムを2010年から運用していますが、社内への適用領域拡大に向けて、より高い性能・信頼性と優れた運用管理機能を備えたストレージの導入に着手。ネットワークストレージ分野において豊富な経験と実績を持つネットワールドからの提供を受け、「NetApp FAS2240」を採用しました。なお、構築はネットワールドのパートナである中部テレコミュニケーション株式会社が担当しました。


◆ 導入の背景
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名古屋市・中区に本社を置く中外は、自動車部品製造業と商社事業の二つの事業領域でビジネスを展開する中堅企業です。先端ITの導入にも積極的に取り組んでおり、2010年には「VMware View」による仮想デスクトップシステムを構築し、ユーザの生産性向上やシステム運用管理の負担軽減に役立ててきました。
同社ではこの効果をさらに高めるべく、仮想デスクトップ環境の拡大を図りましたが、これまで利用してきたストレージは、バックアップの長時間化や容量不足など様々な課題を抱えており、今後も継続して利用するには不安が残る状況でした。そこで同社ではVMware View用サーバの更新と同時に、ストレージ基盤の刷新に踏み切りました。


◆ 導入のポイントと成果
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今回の導入にあたり、NetApp FAS2240が評価された主なポイントと成果は以下の通りです。

1. バックアップ時間の大幅短縮
従来の環境においては、140台分の仮想デスクトップのバックアップに毎日8時間を要しており、運用管理上の大きな課題となっていました。しかし今回からは、NetAppのバックアップ/リカバリ機能「Snapshot」「SnapMirror」、並びにVMwareのスナップショット機能との連携を実現する「SnapManager for Virtual Infrastructure」を活用。バックアップ対象が190台に増えているにも関わらず、以前の8時間から約15分へと、バックアップ時間の劇的な短縮を実現しています。

2. 重複排除機能によるリソース有効活用
NetAppストレージには、ディスク内の重複したデータを排除することでリソースの有効活用を図る「Deduplication(重複排除)」機能が搭載されています。クライアントのOS領域など共通部分が多いデスクトップ仮想化では、その効果が特に有効に発揮されます。同社でも、以前は個々のデスクトップイメージを別々に保存していたため多くのストレージ容量を消費していましたが、重複排除機能を導入することで従来の20~30%程度に容量を削減することに成功しました。

3. 様々なストレージプロトコルに対応できるユニファイド機能
NetAppストレージの大きな特長として、FC、iSCSI、CIFS、NFSなど、様々なプロトコルに一台で対応できるユニファイド・ストレージである点が挙げられます。同社では従来、高額なFC対応ストレージを使用していましたが、今回からはCIFS、NFSを主体としたIP接続に切り替えることでシステムコストを削減。同時に将来他のプロトコルが必要になった場合にも、柔軟に対応できる拡張性を実現しています。

※NetApp製品の情報は以下をご覧ください。
http://www.networld.co.jp/netapp/main.htm
※導入構成イメージを以下でご覧いただけます
http://www.networld.co.jp/news/press2012/0924.htm


◆ 今後の展開
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今後同社では、業務で使用するクライアントPCの全面仮想化を目指すと同時に、中国や東南アジアなどの海外拠点へもサービスを拡大し、グローバルビジネスを支えるインフラとして活用していく計画です。