◆概 要
 国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は、今年度から総合技術部、施設企画部、岡山大学病院医療技術部を統括する技術系組織「岡山大学技術統括監理本部」を設置し、2024年5月15日  に本学津島キャンパスの学長室において、辞令交付式及び令和6年度第1回運営協議会を開催しました。

 国立大学法人における技術職員は、教育系や研究系、施設系、情報系、医療系などさまざまな系統が存在し、所属している組織も大学や大学病院、研究所、センターなど別々となっている場合も多く見られます。

 岡山大学では、昨今の大学法人改革や科学技術・イノベーションの振興等において、これらさまざまな系統の技術職員を“国立大学法人”の視点から一元的に取りまとめる組織「技術統括監理本部」を創設しました。同本部は、本学の研究力の向上やイノベーション創出強化、さらには技術職員の「高度化」を強力に推進するため等に設置し、学長を技術総監としたトップマネジメントのもと法人として戦略的に技術職員の運用を進めます。

 辞令交付式では、三村由香里理事(企画・評価・総務担当)、前田嘉信理事(医療担当)・岡山大学病院長、袖山禎之理事(財務・施設担当)・事務総長、原田大作研究・イノベーション共創機構筆頭副機構長、畑中耕治研究・イノベーション共創機構機器共用推進本部長らの同席のもと、最初に、三村理事から那須保友技術総監(学長)に辞令が代理交付されました。

 その後、那須技術総監から、佐藤法仁技術副総監(副理事・副学長・総合技術部本部長)、田村義彦技術副総監・技監(総合技術部長)、平奥秀幸技監(施設企画部長)、本田貢技監(医療技術部長)に辞令が交付されました。

 続いて、第1回運営協議会が行われ、那須保友技術総監のあいさつの後、任命された佐藤法仁技術副総監から同本部に関わる諸規則や今後の運用についてなどの説明が行われました。

 佐藤技術副総監は「国立大学法人における技術職員の扱いは大きな岐路に立っていると感じています。経営という点で言えば技術職員を雇用・運用するよりも、技術補佐員など非常勤職員・派遣職員等を雇用した方が人件費等で効果的です。ですが研究大学としてこのような運用は研究基盤力を削ぐだけではなく、持続的な育成による職員の高度化を成し得ません。ひいては、我が国の科学技術・イノベーションや産業などを支える幅広い年齢層の人材を育成すること、さらには知識によって社会変革を実現させるナレッジワーカーの輩出にもつながらないと考えています。岡山大学技術統括監理本部はプロジェクトマネジメントスキル、トランスファラブルスキル、技術コンサルティングスキルなどを磨きつつ、かつその人材を高度化させる持続的な仕組みを法人全体として戦略的に実施し、技術の力で社会変革を起こすための組織です。今後の運用を柔軟に行い、あるべき姿を目指していきます」と今後の抱負を含めて力強くコメントしました。

 今後も地域中核・特色ある研究大学として社会変革を推進する際、高度化した技術職員等の力は必須となります。従来の視点の踏襲ではなく、まったく新しい思考のもと、新しい学問の府を創り上げるという矜持を胸に、本学は絶えず挑戦を続けます。どうぞ引き続き、岡山大学と岡山大学技術統括監理本部へのご支援をよろしくお願いいたします。

 なお本件は、昨年度に岡山大学が採択された文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)の取り組みの一環としても実施されています。


〇那須保友技術総監のコメント
 今回、新設された岡山大学技術統括監理本部は、我が国の大学初の試みです。「初」というのは、あらゆる系統の技術職員を一元的に取りまとめる組織であり、我が国の大学において技監制度を初導入したなどという点だけではなく、技術副総監は副理事・副学長が就くとともに、技術職員の管理職(総合技術部長)も同様に技術副総監に就いています。つまり技術職員が副理事・副学長と同位の役職者、それも高位に就いています。他大学・研究機関では「当たり前のように教員が就く」というのが一般的であり、またここまで高位というのも極めて稀なことです。
 これだけのことを率先して岡山大学が実施するのは、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)の採択大学であるということだけではなく、我が国の科学技術・イノベーションの振興や人材の持続的な高度化、そして何よりも私たちが目指すありたい姿「岡山大学ビジョン3.0・岡山大学長期ビジョン2050」のために必要だから実施するのです。「目的」と「手段」をはき違えないためにも、今後も学長として、技術総監として、しっかりみなさんと運用していきたいと思います。引き続き、岡山大学の挑戦と取り組みにご期待ください。


〇本件は、2024年5月23日  に開催された「岡山大学2024年度5月定例記者会見」の学長発表において詳細を公表しています。
 岡山大学技術統括監理本部の設置について~「技術」から科学技術・イノベーション、社会変革の更なる強化促進のための国立大学法人初の挑戦~
 【那須保友 岡山大学技術総監(岡山大学長)】
 【佐藤法仁 岡山大学技術副総監(岡山大学副理事(研究・産学共創総括)・副学長(学事)・上級URA)】
 https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20240523-2.pdf


◆参 考
・岡山大学総合技術部
 https://www.okayama-u.ac.jp/user/techall/
・岡山大学施設企画部
 https://www.okayama-u.ac.jp/user/shisetsu/index.html
・岡山大学病院医療技術部
 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index23.html
・岡山大学研究・イノベーション共創機構
 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学病院
 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/


◆参考情報
・岡山大学ビジョン3.0・岡山大学長期ビジョン2050
 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/profile/ou-vision.html
・【岡山大学】岡山大学広報「いちょう並木」Vol.104を発行 ~岡山大学総合技術部 始動~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001868.000072793.html
・【岡山大学】岡山大学シンポジウム「チーム共用による技術職員組織構築の過去・現在・未来」を開催
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002019.000072793.html
・【岡山大学】岡山大学シンポジウム「チーム共用による技術職員組織構築の過去・現在・未来」の開催動画を公開しました
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002115.000072793.html
・【岡山大学】文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html
・【岡山大学】岡山大学広報「いちょう並木」Vol.105発行 ~地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)採択特別企画 世界に誇れる研究大学の山脈を築く~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002152.000072793.html


◆本件お問い合わせ先
 岡山大学技術統括監理本部(事務担当:総合技術部事務室)
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス
 E-mail:sougougijutsubu◎adm.okayama-u.ac.jp
     ※◎を@に置き換えてください
 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id13111.html

<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
 岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟
 TEL:
 E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください