ITインフラのソリューション・ディストリビュータである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、VDI (Virtual Desktop Infrastructure:仮想デスクトップ基盤) の最適化ソリューションであるVDIブースター「Atlantis ILIO (アトランティス・イリオ) 2.0」を開発・販売している米Atlantis Computing 社(本社:カリフォルニア州、以下 Atlantis社)と販売代理店契約を締結したことを発表します。

一般に、VDI 導入に際しての懸念事項となっているのが、そのパフォーマンスとストレージのコストで、これらが、VDIの普及を妨げる一因になっていました。
「Atlantis ILIO」は、VDIとストレージ間に位置して、インライン重複排除やWindows NFSプロトコルレイヤ処理、IO最適化等の先進的な機能により、ストレージに対してIOPS (1秒間に可能なI/O回数)の大幅な改善(最大10倍)とストレージ容量の大幅削減(最大99%)を実現します。
「Atlantis ILIO」は、50~100ユーザの小規模環境から、1万ユーザ以上の大規模環境まで対応可能で、仮想デスクトップでありながら、PCを上回るパフォーマンスを提供可能なこと、さらにストレージコストの削減が可能なことから、Citrix XenDesktopやVMware View などのVDI導入を加速させていくと考えます。


◆ VDIにおけるストレージの課題
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仮想デスクトップ環境(VDI)は、デスクトップ環境を統合して集中管理することにより、コンプライアンスや情報漏えい対策を強化、管理の効率化、ユーザのモビリティの向上などに有効なソリューションです。
しかしながら、VDIでは、始業時のマシン起動、アプリケーション読み込み、終業時のユーザログオフなどを、多数のユーザが一斉に行うことが多く、ストレージへのI/Oが急上昇します。また、パッチやアンチウィルスソフトのアップデートやスキャンなどもストレージI/Oを高める要因であり、これらの使用ピークにも対応可能なストレージ基盤が必要となります。ストレージの設計、導入、管理がVDI構築の鍵となりますが、十分なパフォーマンスが出せずにユーザが拒否反応を示し、プロジェクトの評価段階で行き詰まる例が少なからずあります。
また、ストレージのコストはVDIシステム全体の多くを占め、快適なパフォーマンスを提供するためにストレージコストが増大し、ユーザ当たり10万円程度と通常のPC(物理PC)におけるストレージコストの数倍になってしまうこともあります。
これら、不十分なパフォーマンスとストレージコストが、VDI普及のボトルネックとなっています。


◆ Atlantis ILIOの導入効果
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「Atlantis ILIO」は、ハイパーバイザー上で稼動するバーチャルアプライアンス(ソフトウェア)で提供され、各VDIサーバに搭載したり、VDIサーバが多数設置されたラックの最上位に配置することが可能です。
「Atlantis ILIO」は、インライン重複排除機能、プロトコルレイヤ処理、I/O最適化により、容量の大幅削減(最大99%)が可能で、しかも、起動、ログイン、プロファイルのロード、アプリケーションのラウンチやアプリケーションの仮想化などが高速化され、物理PC のパフォーマンスを上回ります。
特に、VDIをパーシステント※ の設定で構築する場合などは、パフォーマンスの問題が深刻になることから、VDIの展開に際して、アンチウィルスを導入できなかったような環境においても、Atlantis ILIO を用いることで、パフォーマンスの問題がクリアされ、アンチウィルスが導入できます。
また、SAN / NASやローカルディスクを使用可能で、パフォーマンスを確保するために高価なファイバーチャネルSANなどを、必ずしも導入する必要がなく、ストレージ投資を大幅に削減可能です。
ストレージ投資ばかりでなく、パフォーマンスアップによるVDIサーバへの投資も最適化できるため、Atlantis社による試算では、1ユーザ当たり「Atlantis ILIO」に1万円~2万円弱の投資をすることで、「Atlantis ILIO」が無いシステム構成に比べ1ユーザあたり6万円程度のコスト削減が可能です。

※サードパーティによる「Atlantis ILIO」の効果測定(VDI数:200)の結果を
以下でご覧いただけます。(最大99%のストレージ容量を改善しています)
http://www.networld.co.jp/news/press2011/0908.htm


ネットワールドは、「Atlantis ILIO」を、VDI導入を加速する重要なソリューションと位置付けており、初年度40,000 VDIライセンスの販売を予定しています。

尚、ネットワールドは、来る10月4日(火)   に開催される「Citrix iForum 2011 Japan」に出展し、12:00~12:40のランチセッションにて、「Atlantis ILIO」の機能詳細、および構築事例を多数ご紹介する他、展示コーナーにおいても、製品紹介とデモを行います。詳細は以下をご覧ください。
http://www.citrix-iforum.jp/session/ 

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(※)VDI の提供方法として、パーシステントとノンパーシステントがあります。
パーシステント:ユーザ毎に、個別の仮想デスクトップを割り当てて、毎回同じデスクトップを利用します。
ノンパーシステント:ユーザと仮想デスクトップの紐付けを行わない。ユーザには、毎回異なる仮想デスクトップが割り当てられます。
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◆「Atlantis ILIO 」の価格と販売方法など
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◇製品名:Atlantis ILIO 2.0
◇対応VDI:Citrix XenDesktop、VMware View
◇提供形態:VMware vSphere用バーチャルアプライアンスとして提供。
 ※Citrix XenServer用バーチャルアプライアンスなども順次提供予定。
◇参考価格:VDI の形態によりライセンスが異なります。
 また、25ユーザ単位でのご提供になります。

 25ノンパーシステントユーザライセンス 248,000円(税別)
 25パーシステントユーザライセンス 372,000円(税別)

 ※冗長化ライセンスやサポート契約は別途費用がかかります。
 ※詳細はお問い合わせ下さい。

◇販売経路:ネットワールド、および同社販売パートナー経由。
◇初年度販売目標:40,000 ユーザライセンス
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◆Atlantis ILIOの導入事例
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◇ JP Morgan Chase
金融会社。VDI 利用ユーザ数が世界最大規模の30,000ユーザ。
Atlantis ILIO を搭載した1,000サーバを導入して、VDI パフォーマンスのアップとストレージを中心に経費削減を実現。

◇ CB Richard Ellis
不動産会社。VMware View 4.5 で、VDI を利用。
500ユーザまで展開したところで、仮想デスクトップのパフォーマンス問題と、ストレージコストの問題に突き当たった。
Atlantis ILIO を導入し、ストレージに追加コストをかけることなく、2,000ユーザまで展開済み。更に、今年中に4,000ユーザの追加を計画。

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◆Atlantis ILIOの特長
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(1) 導入が容易
・バーチャルアプライアンス(ソフトウェア)として提供。
・自動構成ウィザードがAtlantis ILIOとストレージを自動構成し、最短8分でインストール完了。
・エージェントレスで、Windowsイメージへの変更も不要。
(2) Citrix、VMware のソリューションを補完
Citrix Provisioning Server や VMwareリンククローンをサポート。
(3) 幅広いストレージを使用可能
ローカルディスク:SATA、SAS、SSD など。
SAN や NASなどの共有ストレージ : Tier 1、2、3
(4) ノンパーシステントVDI、およびパーシステントVDI をサポート
(5) Windows XP と Windows 7 をサポート
エージェントは無く、デスクトップイメージの変更も必要なし。
(6) アプリケーション仮想化(ThinApp、App-V)のパフォーマンスを向上
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◆Atlantis ILIOの仕組み・概要
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Windows XPやWindows 7は、指定されたローカルドライブにアクセスするように設計されており、Windows タスクのルーチーンでは膨大な量のI/Oトラフィックが発生し、多くのストレージを必要とします。多くのユーザが一斉にアクセスすると、共有ストレージを奪い合うことになり、SAN や NAS は、ローカルハードドライブに比べて、著しい遅延を起こします。「Atlantis ILIO」は、以下の方法でこれを解決しています。

(1) Windowsとストレージ間のデータの最適化
・プロトコルレイヤー(Windows NTFS)でローカルにI/Oを処理することにより、Windows I/Oトラフィックを削減。
・ Windowsイメージコンポーネントがストレージに到達する前に、リアルタイムにインライン重複除外。(パーシステントで最大99%、ノンパーシステントで最大90%のストレージ容量を削減)

(2) VDIに対するI/Oの最適化
・データのブロックサイズを大きく(最大64K)することでブロック数を最少化し、また、ランダムなI/Oを、シーケンシャルなI/Oに変えて、高速に効率的にストレージアクセス。

※仕組み図を以下でご覧いただけます。
http://www.networld.co.jp/news/press2011/0908.htm