<発表のポイント>
・川崎病は子どもの代表的な炎症性疾患であり、心臓に重い後遺症を残す場合があります。
・新規バイオマーカーHRG、HMGB-1が難治性川崎病に深く関わっていることを発見しました。
・今後、川崎病の新規治療法の開発やその他の疾患の解明につながることが期待されます。
◆概 要
川崎病は原因不明の全身の血管炎であり、子どもに特有の病気です。重篤な合併症として冠動脈瘤があり、既存治療の効果が不十分な場合に発症しやすくなります。治療によく反応する人としない人の違いについて、これまで明らかになっていませんでした。
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区津島中、学長:槇野博史)学術研究院医歯薬学域小児医科学分野(塚原宏一教授、八代将登助教、難波貴弘院生)と創薬研究推進室(西堀正洋特任・特命教授)らの研究グループは、普段は細胞核の構成因子として存在し、炎症刺激で放出されるHMGB1と、炎症を増幅させるHMGB1の働きを抑えて血管内皮を保護するHRGが、難治性川崎病の病態に関わっていると考えました。
本研究の結果、川崎病の治療経過中にHRGが低下しHMGB1が上昇すると、既存治療が効きにくくなることを発見しました。今回の知見は、より効果的な治療薬の開発やその他の様々なタイプの血管炎の病態生理の解明につながることと期待されます。
本研究は、2016(平成28)年度より4年間、日本学術振興会科学研究費助成事業の支援を得て実施されたもので、「小児リウマチ性疾患の活動性評価に有用なバイオマーカーの検索」をテーマとした研究成果です。
研究成果は、2022年4月29日 付けで、国際学術誌「Modern Rheumatology」に掲載(Online先行発表)されました。
◆八代将登助教からひとこと
体の中で何が起きているのかが明らかになると、病気の重さの判定や新しい治療法の開発につながります。今回の結果が川崎病だけでなく、同じ血管炎の高安動脈炎やベーチェット病などの難病の解明にもつながればいいなとワクワクしています。
◆論文情報
論 文 名:Decreased Levels of Histidine-Rich Glycoprotein and Increased Levels of High-Mobility Group Box 1 are Risk Factors for Refractory Kawasaki Disease
掲 載 紙:Modern Rheumatology
著 者:Takahiro Namba, Masato Yashiro, Yosuke Fujii, Mitsuru Tsuge, Keyue Liu, Masahiro Nishibori, Hirokazu Tsukahara
D O I:10.1093/mr/roac040
U R L:https://doi.org/10.1093/mr/roac040
◆研究資金
本研究は、下記の支援を受けて実施しました。
日本学術振興会 科学研究費補助金 若手研究(B)
研究課題名:「小児リウマチ性疾患の活動性評価に有用なバイオマーカーの検索」
課題番号:16K19646
研究代表者:八代将登
◆詳しいプレスリリースについて
新規バイオマーカーを用いて難治性川崎病の病態を解明
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r4/press20220607-1.pdf
◆参 考
・岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 小児医科学分野
https://okapediatrics.med.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 創薬研究推進室
https://www.okayama-u.ac.jp/user/translre/
・岡山大学大学院医歯薬学総合研究科
https://www.mdps.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学医学部医学科
https://oumed.okayama-u.ac.jp/med/
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 小児医科学分野 助教 八代将登
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:
FAX:
https://okapediatrics.med.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年6月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000691.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています
・川崎病は子どもの代表的な炎症性疾患であり、心臓に重い後遺症を残す場合があります。
・新規バイオマーカーHRG、HMGB-1が難治性川崎病に深く関わっていることを発見しました。
・今後、川崎病の新規治療法の開発やその他の疾患の解明につながることが期待されます。
◆概 要
川崎病は原因不明の全身の血管炎であり、子どもに特有の病気です。重篤な合併症として冠動脈瘤があり、既存治療の効果が不十分な場合に発症しやすくなります。治療によく反応する人としない人の違いについて、これまで明らかになっていませんでした。
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区津島中、学長:槇野博史)学術研究院医歯薬学域小児医科学分野(塚原宏一教授、八代将登助教、難波貴弘院生)と創薬研究推進室(西堀正洋特任・特命教授)らの研究グループは、普段は細胞核の構成因子として存在し、炎症刺激で放出されるHMGB1と、炎症を増幅させるHMGB1の働きを抑えて血管内皮を保護するHRGが、難治性川崎病の病態に関わっていると考えました。
本研究の結果、川崎病の治療経過中にHRGが低下しHMGB1が上昇すると、既存治療が効きにくくなることを発見しました。今回の知見は、より効果的な治療薬の開発やその他の様々なタイプの血管炎の病態生理の解明につながることと期待されます。
本研究は、2016(平成28)年度より4年間、日本学術振興会科学研究費助成事業の支援を得て実施されたもので、「小児リウマチ性疾患の活動性評価に有用なバイオマーカーの検索」をテーマとした研究成果です。
研究成果は、2022年4月29日 付けで、国際学術誌「Modern Rheumatology」に掲載(Online先行発表)されました。
◆八代将登助教からひとこと
体の中で何が起きているのかが明らかになると、病気の重さの判定や新しい治療法の開発につながります。今回の結果が川崎病だけでなく、同じ血管炎の高安動脈炎やベーチェット病などの難病の解明にもつながればいいなとワクワクしています。
◆論文情報
論 文 名:Decreased Levels of Histidine-Rich Glycoprotein and Increased Levels of High-Mobility Group Box 1 are Risk Factors for Refractory Kawasaki Disease
掲 載 紙:Modern Rheumatology
著 者:Takahiro Namba, Masato Yashiro, Yosuke Fujii, Mitsuru Tsuge, Keyue Liu, Masahiro Nishibori, Hirokazu Tsukahara
D O I:10.1093/mr/roac040
U R L:https://doi.org/10.1093/mr/roac040
◆研究資金
本研究は、下記の支援を受けて実施しました。
日本学術振興会 科学研究費補助金 若手研究(B)
研究課題名:「小児リウマチ性疾患の活動性評価に有用なバイオマーカーの検索」
課題番号:16K19646
研究代表者:八代将登
◆詳しいプレスリリースについて
新規バイオマーカーを用いて難治性川崎病の病態を解明
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r4/press20220607-1.pdf
◆参 考
・岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 小児医科学分野
https://okapediatrics.med.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 創薬研究推進室
https://www.okayama-u.ac.jp/user/translre/
・岡山大学大学院医歯薬学総合研究科
https://www.mdps.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学医学部医学科
https://oumed.okayama-u.ac.jp/med/
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 小児医科学分野 助教 八代将登
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:
FAX:
https://okapediatrics.med.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年6月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000691.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています