この度、玄武書房は、新刊「公立病院改革と医療政策」を2022年4月21日  に発売しました。
公立病院の経営悪化による地域医療の存続が脅かされてる現状において、今後の公立病院改革の方向性を明確に示す学術書です。

「公立病院改革と医療政策」
詳細:

■書籍タイトル
「公立病院改革と医療政策」
著者:川島秀樹・白木秀典・後藤浩士
4月21日  、全国販売開始
<本文と画像>
https://genbu-shobo.com/pr20220421/

■「公立病院改革と医療政策」について
地域医療を支える公立病院の経営悪化が深刻な社会問題になっており、病院閉鎖による医療不在も現実のものとなっている。本書ではアンケート分析、評判分析、経済効果の分析手法、および病院のガバナンスの事例を加えて、今後の公立病院改革の方向性について経済学的なデータに基づき明確にその道筋を示した。

【目次】

第1章 地域医療圏における自治体病院の役割
― 病院統合・再編に関するアンケート ―
1.福岡県八女・筑後医療圏と自治体病院について
2.自治体病院の現状について
3.アンケート調査について
3.1-アンケート調査の目的と内容
3.2-アンケート実態調査の方法
3.3-アンケート調査を実施するにあたっての仮説
3.4-アンケート結果
3.5-アンケート調査結果の考察
4.結語:まとめと今後の課題

第2章 テキストマイニングを使った病院の評判分析
― KH Coderを利用して ―
1.評判とは
2.テキストマイニング(KH Coder)とは
2.1-KH Coder概要
2.2-テキストマイニングの手順
2.3-八女・筑後医療圏の公立病院に関する評判分析結果
2.4-評判分析の考察について
3.結語:まとめと今後の課題

第3章 地域における赤字公立病院の経済効果
1.総務省病院事業決算状況
2.地域産業連関表による経済効果とRESAS
2.1-公立八女総合病院の経済効果と地域経済分析
2.2-山鹿医療センターの経済効果と地域経済分析
2.3-小城市民病院の経済効果と地域経済分析
3.公立病院統合の結果 -成功事例の分析-
4.四病院の医療技術水準について
5.考察
6.結語:まとめと今後の課題

第4章 中小自治体病院のガバナンスとマネジメント
1.銚子市立病院の休止からリコールまで
2.再開の道筋
3.ガバナンスの欠如
4.未熟な病院マネジメント能力
5.市民の保健医療の課題
6.地域の医療機関との連携を考えた市立病院の課題
7.銚子市立病院の沿革と島田総合病院
8.結語:再検証病院の対象となって


<著者>

■川島秀樹 博士(経済学)
福岡県八女市生まれ。九州大学大学院経済学府経済工学専攻単位修得後、博士(経済学)の学位を取得(経済博甲第119号)。外資系IT企業を経て、内閣府認証NPO「子どもの命と心のネット長谷健顕彰会」理事、三菱総合研究所指導講師・兼経済産業省臨時委員等を歴任。また、内閣府国際共同研究プロジェクト(マクロ経済学、給付付き税額控除でプログラム作成支援)に参画した。2001年より福岡市内の大学や医師会看護学校で情報学を教える。2008年3月  よりコンピュータ導入のため保健医療経営大学に入職し、2008年4月  より保健医療経営大学教授。

■白木秀典 博士(学術)、MBA(経営学修士)
福岡県北九州市生まれ。コロンビア大学ビジネススクール、佐賀大学大学院工学系研究科修了。モービル石油(株)、(株)ボストン・コンサルティング・グループ、オーストラリア勤務を経て、1992 年より東京にて経営戦略や営業戦略分野の経営コンサルティングに従事。2006 年よりグロービス経営大学院客員准教授、2011年より保健医療経営大学保健医療経営学部准教授、2015 年に同大学教授。医業経営コンサルタントとしての経験を基に、ヘルスケア産業界や、病院・診療所の経営の研究を行っている。

■後藤浩士 博士(法学)、税理士
熊本県山鹿市生まれ。コーポレートガバナンス(企業統治)とパブリックガバナンス(公共組織の統治)の架橋となる理論の構築に取り組んでいる。法学・経営学・会計学などの手法を用いた学際的な研究を進めている。実務面でも金融機関を含めた民間企業の取締役、自治体の行政委員を歴任。2017年から保健医療経営大学保健医療経営学部准教授、2022年からは九州共立大学経済学部准教授。