東京で農業を営みながらロボットを開発する乙幡陽太(25)は、働きたい障がい者・高齢者と手伝いを求めている農家をつなぐため、ベッドの上からでも遠隔操作で農作業を行えるロボットを開発する資金を集めるため、5月28日  からクラウドファンディングを開始しました。

プロジェクトをわかりやすい図解で紹介していますので、こちらもご覧になっていただけると幸いです。

◆どんなことをするの?プロジェクトのビジョン◆
私は働きたい障がい者・高齢者と手伝ってほしい農家をつなぐ、在宅でベッド上からでもロボットを操作して農作業を手伝えるシステムを作りたいと考えています。

そして、身体にハンデがあっても働くことができる新しいワークスペースをつくり、”自分にはできないと諦めていたこと”を”できること”に変えていきたいと考えています。

◆障がい者・高齢者×農家を思いついたキッカケ◆
私の母は足が悪く、小さい頃から日常生活や旅行の際に苦労する姿を見てきました。その経験から身体にハンデがあったとしてもできることや活動範囲に制限がなく、もっと活動的になれる社会ならいいのにとずっと思ってきました。

また、現在実家で86歳の祖母とも同居しており、週2回整骨院への送り迎えをしています。  

祖母は昔からライフワークとして畑仕事をしてきました。なので、今でも草むしりといった畑仕事をしたいと言っていますが、筋力が衰えているため、からだに負担がかかる農作業をすることができません。

このように、障がいや加齢などによって身体にハンデがあるために、働きたかったりやりたいことがあっても諦めざるを得ない人たちがいることを身近に感じてきました。

◆農業をやってみて実感した農家が本当にするべきこと◆
現在の農業が抱える課題もプロジェクトを思いつくキッカケになりました。

私の父は農業を営んでいるので、小さい頃から手間暇をかけて小松菜やトマトといった野菜を育て出荷する姿を見てきました。

私自身も昨年実家に戻り、1年ほど農業をしてきました。ですが、農業には草刈りや種まき、収穫、梱包、出荷などと本当に様々な作業があり、これらすべてを数人で行うのは時間も体力も足りないと思っています。

そして、農業や野菜ソムリエプロの勉強をしていく中で、農業で収益を増やすために本当に農家が時間を使うべきなのは、生活者が求めているものを知ることや育てた野菜を売るためのPRだと気づきました。

なので、PRに使う時間を確保するため、任せることができる作業は人やロボットに手伝ってもらったほうが良いと考えています。

◆障がい者・高齢者と農家をつなげたら、課題を解決できるのではないか?◆
そこで、さきほど述べた身体にハンデがある人の課題と農家の抱える課題の両方を解決するために、働く意欲のある障がい者・高齢者と、手助けを求めている農家のマッチングができたらいいのではないか?と考えました。

しかし、障がい者・高齢者と農家をマッチングするのは、今の農業の環境では難しい部分もあります。

そこで私が考えたのは、障がい者・高齢者と農家との間に遠隔操作で動かすことができるロボットを導入することです。このロボットは在宅でベッドの上からでも遠隔操作することができ、草刈りや収穫といった農作業を農家の代わりに行うことができます。

◆障がい者・高齢者と農家の間に遠隔操作ロボットを導入することで...◆
・働く意欲のある障がい者・高齢者はロボットの操縦者として、遠隔操作ロボットを操作し農作業を手伝うことで、自分の力で賃金を得られるようになります。

・また、農作業を手伝ってもらった農家は販路の拡大や農園のPRに時間をかけられるようになり、農業での収益を増やしやすくなります。

・加えて、野菜を購入していただく生活者にとっても、野菜の購入を通して間接的に障がい者・高齢者の支援ができるというメリットもあります。

・そして、私達開発者は農家からシステム使用料をいただき、運営資金にしたいと考えています。

このように、障がい者・高齢者と農家の間に遠隔操作ロボットを導入することで、このプロジェクトに関わる全員にとってwin-winの関係を築くことができると考えています。

◆ベッドの上からでも遠隔操作ロボットで農作業ができる仕組みは?◆
遠隔操作ロボットはPCからマウスで操作したり、スマホやタブレットのタッチ操作で動かすことができます。家からでもロボットの操作ができるので、身内の方と一緒に作業することもできます。

操作画面の真ん中に映っているのは遠隔操作ロボットによって撮影されている映像であり、カメラの視点はモーターによって上下左右に動かすことができるようになっています。

このように、現場の状況をリアルタイムで見ながら草刈りや収穫といった農作業を行うことが可能になっています。

しかし、遠隔操作ロボットの試作機はできたのですが、まだパワーが足りません。

ですので、あなたからの支援で、畑でしっかりと農作業を行えるロボットとシステムを作り上げ、働く意欲のある障がい者・高齢者や手伝いを求めている農家のサポートをしたいと考えています。

◆リターンについて◆
リターンには、自身の農園でこだわりを込めて育てたカラフル野菜やイタリア野菜も用意しています。

◆最後に◆
ここまで読んでいただきありがとうございます。

確かに、大学院を卒業したくらいの若造にそんなことができるのか?という気持ちもわかります。

ですが、身体にハンデがあるという理由でやりたいことを諦めなくていい社会を本気で実現したいと考えています。

私は、このプロジェクトを成功させるために、ロボットや工学についてさらに学び、仲間と協力して、機体もシステムも作り上げたいと熱望しています。

もしあなたがこのプロジェクトに少しでも共感していただけたら、ご支援していただけると嬉しいです。

本当によろしくお願いします。