前を向いて未来へ歩み続ける中、時として人は抗えない運命と対峙することもある。長く同じ道を走り続けてきたドラムの飴が、この日を持って卒業した。互いの目指す道は異なろうと、深く結ばれた5人の絆はこれからも変わることはない。
11月22日(日) 、高田馬場AREAを舞台に、Rides In ReVellionが「現体制LAST ONEMAN『抗うこと許されないこの世界で』」を開催。当ライブは、コロナ禍により4月より延期になっていた振替公演。ようやくの開催を素直に喜ぶべきか…。飴の卒業を兼ねていたように、一抹の淋しさも覚えながらライブに立ち会った人たちも多かっただろう。この日は会場に足を運べない人たちのために生配信も実施。大勢のファンが詰めかけた当日の模様をここへ記したい。
5人体制最後となるステージは、こんな苦難の状況下でも集まってくれたフロアのオーディエンスたち、そして様々な事情から来場が叶わず配信を通してライブを目にしている人たちの心を侵略するように「INNOVATOR」から幕を開けた。重厚な音を背に、凛々しい表情と歌声で黎が想いをぶつけ出す。あえて感情を抑え、クールにせまる彼ら。だがフロアでは、彼らの想いを受け止めたくてウズウズしている観客たちが、演奏に合わせ跳ねれば、大きく手を広げ、彼らの音を全身で受け止めようと騒ぎだしていた。緩急巧みに表情をつけながら、 Rides In ReVellionの音楽は次第に熱を膨らませてゆく。
「始めようか!!」の声を合図に、楽曲が思いきり吠えだした。気持ちを高陽させる「NEVER VANISHING BULLET HOLE」に触れ、魂が熱く騒ぎだす。黎の歌声が、メンバーらの熱を孕んだ演奏が、音の弾丸となって次々と身体中を貫きだす。すでにフロア中から無数の拳が突き上がる。その姿を目の当たりにし、冷静さを持ちながらも、メンバーたちも身体を前へ前へと押し出し、少しでもフロアから沸き立つ熱を感じようとしていた。
「エリア、最終列車に乗り遅れるな。心から楽しもう!!」。黎の呼びかけへ応えるように轟きだした「最終列車 桜通り 手を振る君へ」へ身を預け、フロア中の人たちも一緒に気持ちを走らせ、手を振り、ヘドバンしながら、迸る想いをぶつけていた。胸を熱く揺さぶるメロウな歌もの楽曲のように、激しい演奏の中へ身を置きながらも、心は黎の歌声を、切なさの中にも希望を詰め込んだ歌詞を追いかけていた。
フロアの昂ぶる気持ちを熱狂の渦の中へと巻き込むように「紫煙」を熱唱。アタックの強い演奏と、胸を痛心地好く揺さぶる歌が絡みながら、触れた人たちの感情に高陽と抑揚を与えてゆく。フロア中で揺れていたたくさんの手。その姿をメンバーたちはしっかり瞼へ焼き付けながら、飴の叩き出すタイトなビートの上で、切なさ抱いた旋律と野太い音を突きつけていった。
「ここにいるすべての人がいろんな想いを抱えてここにいると想います。俺たちは1mmも手を抜く気はありません。俺たちは、この瞬間を全力で生き抜いていきます。今日は5人で過ごす最後の夜。今はしっかりと楽しんでいこうと思います」
沸きだす気持ちを衝動のまま突きつけるように、「衝動DIRTY」を披露。歪みながらも突き刺すようなエッジ鋭いTaJIと椿によるギター陣の演奏と、疾走するロックンロールビートを叩きつける渚と飴のリズム隊。その上で黎が、キャッチーでつかみを持った歌を響かせていた。暴発したいギリギリのラインで、彼らは熱した想いをぶつけてゆく。
飴のドラムビートを合図に、竿隊が激烈な音を重ねだす。デジタルでラウド&グルーヴな演奏を示す「Sense」。うねり、唸る演奏に身を浸した観客たちが、ときに大きく身体を折り畳み、ときに手を高く掲げだす。
「お前らもそろそろ本気でかかってこい!!」。轟く音の塊をぶつけるように始まった「SiNGULARITY」で突き刺す激しさと、心を雄大な世界へ導くスケール大きい表情とを巧みに交錯させ、彼らは会場中の人たちの心を開放してゆく。
続けざまに雄大なサウンドと胸くすぐる歌が魅力のスタジアム系デジロックナンバー「-273.15℃」を叩きつけ、フロア中に乱れ髪躍る風景を作りだしていった。限界の先にある恍惚という景色へ、5人はオーディエンスたちを導いてゆく。
曲が終わるごとに煽り続ける黎。「その首もらおうか!!」。黎の絶叫する声に合わせ、爆走する演奏に飛び乗り「Close.」が眼前へせまってきた。激しくドライブする演奏に触発され、身体中の熱した血が暴れ出す。沸き立つ感情を解き放つように、フロア中の人たちが大きく手を掲げ、ときに跳ねながら想いを撒き散らしていた。間奏で見せたTaJIと椿のツインギターの旋律も嬉しく胸を騒がせた。
さらに熱狂のギアをアップするように、「ANOXIA」と続く。たとえ僅かなシフトアップでも、眼前に示していたのはスケールを増した音の塊だ。パワーを膨らませた演奏と歌声が、感情揺さぶる音として身体を、気持ちを呑み込んでゆく。
熱狂にぼやけるその景色は蜃気楼?いや、そこにあるのは、汗で滲んだ瞼に映し出された視界のぼやけた風景だ。「MIRAGE」がさらに身体中から熱を奪い取る。フロアでは、黎の煽りに応えるようにまわり続ける人たちも。途中には、メンバーたちの叫びと観客たちの振り上げる拳とのコール&レスポンスも沸き起こる。いくら汗振り乱しても、彼らの音へ触発されるたび、泉のように無限にパワーが沸き続ける。ステージとフロアで何度も作りあげた気迫と気迫をぶつけあう光景。ライブはまだ半ばを過ぎた程度。今宵は、互いに限界を突きつけあうライブになりそうだ。いや、すでになっている…。
「HORIZON」が流れたとたん、フロア中の人たちが大きく右手を掲げ、跳ねだした。誰もが感情のドラマを描きだす歌や演奏を、掲げた手でつかもうとしていた。
「抗うことを許されない世界で、それでも抗い続けてきた。俺たち5人の反抗声明、受け取ってくれ!」
彼らは反逆の声を上げてきたわけではない。自分たちの意志や生き方をあざ笑う奴らを何時か見返してやると、反逆の牙を剥きだしただけであり、今も剥きだしている。「-反抗声明-」は、彼らが前へ力強く突き進むうえで、みずからを鼓舞してゆく宣言歌。その言葉に共鳴した人たちがここへ集ったように、その声明歌を、生命の歌を一緒に胸に刻みながら、共に心の声を上げ続けていた。
この景色を、この気持ちを永遠に消せない証として脳裏へ、身体中へ刻むように、「Eternal-渇望の空-」が奏でられる。同じ想いを背負ってこの地に足を運んだ人たち、そして画面の先にいる人たち一人一人の心へ、同じように消えない想いや想い出を刻むように、歌い、演奏していた。胸を熱く焦がしながらも、次々降り注ぐ涙の水滴によって、心が鈍く燻り続けてゆく。そうしていたのも、燃え尽きたくない。まだ、この熱の中で同じ気持ちで心を震わせたいと思っていたからだ。黎の感情的という言葉だけでは伝えきれない歌声に触れながら、心が熱く震えていた。
アンコールは、 彼らの始まりとも言える「Rosé」を奏でながら、ふたたび幕を開けた。5人は、最初から感情のボリュームをマックス状態へと振り絞り、熱した想いを全力でぶつけてきた。そのエナジーを、フロア中の人たちが大きく手を広げ、つかみ取ってゆく。共にこの地へ真紅の花びらを咲かせようと、互いに高陽した気持ちを分かち合っていた。
「これからの未来にどんな結末が待っているかわかりませんが、僕たちが残してきたものはずっと輝き続けると思うし、その輝きを消さない為にも僕たち4人はRides In ReVellionを続けていきます。ここから先は未来を想像して歌いたいと思います。これから始まるそれぞれの未来が違っても、何時かまたどこかで交わる日がきて、そのときに笑いあえるように…」(黎)
TaJIの爪弾く優しいアコギの音色に寄り添うように、未来へ向けたいろんな心の荷物を背負い、ここから一歩一歩力強く歩みだすように、黎が「道-TAO-」を歌いだした。哀愁を帯びた曲調でありながら、その歌や演奏には、メンバー5人の明日へ進む強い意志が染み込んでいた。
「5人で作った最後の曲です。これからの未来を想像しながら書きました。この曲が僕らの心の中に、あなたたちの心の中にあり続ける限り、 Rides In ReVellionは歩き続けていけると思います」 (黎)
5人の、永遠に消したくない想いを、彼らは「N/EVER FOREVER」に刻んでいった。この歌は、別れの歌でも、旅立ちの歌でも、新たな道を歩むための歌でもない。この5人が Rides In ReVellionであることを明かした歌だ。ここの歌が胸の中で生き続ける限り、5人の Rides In ReVellionはけっして消えることはない。
そして本当の最後に彼ら5人が演奏することを選んだ楽曲は「カレタソレイユ」だった。誰もが、声にならない声で叫んでいた。ステージから5人が伝えた想いは、命を持った歌は、その場にいた人たちの胸と、画面の先で観ていた人たちの心としっかり繋がっていた。その欠片が命を刻むよう脈動するたびに、この日の景色へ僕らは戻ることが出来る。そこに生きた証を感じることで、僕らも、彼らも、歩み続けてゆくという約束を思い出せる。この日感じた気持ちに戻って、また明日へ力強く一歩を踏み出していける。その約束の欠片を彼らに手渡された夜だったに違いない。
最後に黎から新体制Rides In ReVellionが2021年2月 に東名阪ツアーを行うという未来の発表もされた。もちろんこの先の事は誰にも分からないし、約束された未来なんてものは無い。
だけど4人の彼らが、ここからどんな道を描いてゆくのか。これからもどのように抗い続けるのか、綴り続けて生きたい。
PHOTO: LiRu
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
新体制Rides In ReVellion 2021年東名阪ツアー開催決定
『それでも尚、僕等は抗い続ける』
2021年2月7日(日) 心斎橋VARON
2021年2月11日 (木・祝)名古屋HeatLand
2021年2月13日(土) 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
Rides In ReVellion ツイキャス東京公演アーカイブ(有料)
https://twitcasting.tv/official_rir/shopcart/37292
Rides In ReVellion Web
https://rides-in-revellion.com/
Rides In ReVellion twitter
https://twitter.com/official_RIR
Rides In ReVellion YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCckjM4b9g5emAclJz8-YMsQ
―セットリスト―
「INNOVATOR」
「NEVER VANISHING BULLET HOLE」
「最終列車 桜通り 手を振る君へ」
「紫煙」
「衝動DIRTY」
「Sense」
「SiNGULARITY」
「-273.15℃」
「Close.」
「ANOXIA」
「MIRAGE」
「HORIZON」
「-反抗声明-」
「Eternal-渇望の空-」
-ENCORE-
「Rosé」
「道-TAO-」
「N/EVER FOREVER」
「カレタソレイユ」
11月22日(日) 、高田馬場AREAを舞台に、Rides In ReVellionが「現体制LAST ONEMAN『抗うこと許されないこの世界で』」を開催。当ライブは、コロナ禍により4月より延期になっていた振替公演。ようやくの開催を素直に喜ぶべきか…。飴の卒業を兼ねていたように、一抹の淋しさも覚えながらライブに立ち会った人たちも多かっただろう。この日は会場に足を運べない人たちのために生配信も実施。大勢のファンが詰めかけた当日の模様をここへ記したい。
5人体制最後となるステージは、こんな苦難の状況下でも集まってくれたフロアのオーディエンスたち、そして様々な事情から来場が叶わず配信を通してライブを目にしている人たちの心を侵略するように「INNOVATOR」から幕を開けた。重厚な音を背に、凛々しい表情と歌声で黎が想いをぶつけ出す。あえて感情を抑え、クールにせまる彼ら。だがフロアでは、彼らの想いを受け止めたくてウズウズしている観客たちが、演奏に合わせ跳ねれば、大きく手を広げ、彼らの音を全身で受け止めようと騒ぎだしていた。緩急巧みに表情をつけながら、 Rides In ReVellionの音楽は次第に熱を膨らませてゆく。
「始めようか!!」の声を合図に、楽曲が思いきり吠えだした。気持ちを高陽させる「NEVER VANISHING BULLET HOLE」に触れ、魂が熱く騒ぎだす。黎の歌声が、メンバーらの熱を孕んだ演奏が、音の弾丸となって次々と身体中を貫きだす。すでにフロア中から無数の拳が突き上がる。その姿を目の当たりにし、冷静さを持ちながらも、メンバーたちも身体を前へ前へと押し出し、少しでもフロアから沸き立つ熱を感じようとしていた。
「エリア、最終列車に乗り遅れるな。心から楽しもう!!」。黎の呼びかけへ応えるように轟きだした「最終列車 桜通り 手を振る君へ」へ身を預け、フロア中の人たちも一緒に気持ちを走らせ、手を振り、ヘドバンしながら、迸る想いをぶつけていた。胸を熱く揺さぶるメロウな歌もの楽曲のように、激しい演奏の中へ身を置きながらも、心は黎の歌声を、切なさの中にも希望を詰め込んだ歌詞を追いかけていた。
フロアの昂ぶる気持ちを熱狂の渦の中へと巻き込むように「紫煙」を熱唱。アタックの強い演奏と、胸を痛心地好く揺さぶる歌が絡みながら、触れた人たちの感情に高陽と抑揚を与えてゆく。フロア中で揺れていたたくさんの手。その姿をメンバーたちはしっかり瞼へ焼き付けながら、飴の叩き出すタイトなビートの上で、切なさ抱いた旋律と野太い音を突きつけていった。
「ここにいるすべての人がいろんな想いを抱えてここにいると想います。俺たちは1mmも手を抜く気はありません。俺たちは、この瞬間を全力で生き抜いていきます。今日は5人で過ごす最後の夜。今はしっかりと楽しんでいこうと思います」
沸きだす気持ちを衝動のまま突きつけるように、「衝動DIRTY」を披露。歪みながらも突き刺すようなエッジ鋭いTaJIと椿によるギター陣の演奏と、疾走するロックンロールビートを叩きつける渚と飴のリズム隊。その上で黎が、キャッチーでつかみを持った歌を響かせていた。暴発したいギリギリのラインで、彼らは熱した想いをぶつけてゆく。
飴のドラムビートを合図に、竿隊が激烈な音を重ねだす。デジタルでラウド&グルーヴな演奏を示す「Sense」。うねり、唸る演奏に身を浸した観客たちが、ときに大きく身体を折り畳み、ときに手を高く掲げだす。
「お前らもそろそろ本気でかかってこい!!」。轟く音の塊をぶつけるように始まった「SiNGULARITY」で突き刺す激しさと、心を雄大な世界へ導くスケール大きい表情とを巧みに交錯させ、彼らは会場中の人たちの心を開放してゆく。
続けざまに雄大なサウンドと胸くすぐる歌が魅力のスタジアム系デジロックナンバー「-273.15℃」を叩きつけ、フロア中に乱れ髪躍る風景を作りだしていった。限界の先にある恍惚という景色へ、5人はオーディエンスたちを導いてゆく。
曲が終わるごとに煽り続ける黎。「その首もらおうか!!」。黎の絶叫する声に合わせ、爆走する演奏に飛び乗り「Close.」が眼前へせまってきた。激しくドライブする演奏に触発され、身体中の熱した血が暴れ出す。沸き立つ感情を解き放つように、フロア中の人たちが大きく手を掲げ、ときに跳ねながら想いを撒き散らしていた。間奏で見せたTaJIと椿のツインギターの旋律も嬉しく胸を騒がせた。
さらに熱狂のギアをアップするように、「ANOXIA」と続く。たとえ僅かなシフトアップでも、眼前に示していたのはスケールを増した音の塊だ。パワーを膨らませた演奏と歌声が、感情揺さぶる音として身体を、気持ちを呑み込んでゆく。
熱狂にぼやけるその景色は蜃気楼?いや、そこにあるのは、汗で滲んだ瞼に映し出された視界のぼやけた風景だ。「MIRAGE」がさらに身体中から熱を奪い取る。フロアでは、黎の煽りに応えるようにまわり続ける人たちも。途中には、メンバーたちの叫びと観客たちの振り上げる拳とのコール&レスポンスも沸き起こる。いくら汗振り乱しても、彼らの音へ触発されるたび、泉のように無限にパワーが沸き続ける。ステージとフロアで何度も作りあげた気迫と気迫をぶつけあう光景。ライブはまだ半ばを過ぎた程度。今宵は、互いに限界を突きつけあうライブになりそうだ。いや、すでになっている…。
「HORIZON」が流れたとたん、フロア中の人たちが大きく右手を掲げ、跳ねだした。誰もが感情のドラマを描きだす歌や演奏を、掲げた手でつかもうとしていた。
「抗うことを許されない世界で、それでも抗い続けてきた。俺たち5人の反抗声明、受け取ってくれ!」
彼らは反逆の声を上げてきたわけではない。自分たちの意志や生き方をあざ笑う奴らを何時か見返してやると、反逆の牙を剥きだしただけであり、今も剥きだしている。「-反抗声明-」は、彼らが前へ力強く突き進むうえで、みずからを鼓舞してゆく宣言歌。その言葉に共鳴した人たちがここへ集ったように、その声明歌を、生命の歌を一緒に胸に刻みながら、共に心の声を上げ続けていた。
この景色を、この気持ちを永遠に消せない証として脳裏へ、身体中へ刻むように、「Eternal-渇望の空-」が奏でられる。同じ想いを背負ってこの地に足を運んだ人たち、そして画面の先にいる人たち一人一人の心へ、同じように消えない想いや想い出を刻むように、歌い、演奏していた。胸を熱く焦がしながらも、次々降り注ぐ涙の水滴によって、心が鈍く燻り続けてゆく。そうしていたのも、燃え尽きたくない。まだ、この熱の中で同じ気持ちで心を震わせたいと思っていたからだ。黎の感情的という言葉だけでは伝えきれない歌声に触れながら、心が熱く震えていた。
アンコールは、 彼らの始まりとも言える「Rosé」を奏でながら、ふたたび幕を開けた。5人は、最初から感情のボリュームをマックス状態へと振り絞り、熱した想いを全力でぶつけてきた。そのエナジーを、フロア中の人たちが大きく手を広げ、つかみ取ってゆく。共にこの地へ真紅の花びらを咲かせようと、互いに高陽した気持ちを分かち合っていた。
「これからの未来にどんな結末が待っているかわかりませんが、僕たちが残してきたものはずっと輝き続けると思うし、その輝きを消さない為にも僕たち4人はRides In ReVellionを続けていきます。ここから先は未来を想像して歌いたいと思います。これから始まるそれぞれの未来が違っても、何時かまたどこかで交わる日がきて、そのときに笑いあえるように…」(黎)
TaJIの爪弾く優しいアコギの音色に寄り添うように、未来へ向けたいろんな心の荷物を背負い、ここから一歩一歩力強く歩みだすように、黎が「道-TAO-」を歌いだした。哀愁を帯びた曲調でありながら、その歌や演奏には、メンバー5人の明日へ進む強い意志が染み込んでいた。
「5人で作った最後の曲です。これからの未来を想像しながら書きました。この曲が僕らの心の中に、あなたたちの心の中にあり続ける限り、 Rides In ReVellionは歩き続けていけると思います」 (黎)
5人の、永遠に消したくない想いを、彼らは「N/EVER FOREVER」に刻んでいった。この歌は、別れの歌でも、旅立ちの歌でも、新たな道を歩むための歌でもない。この5人が Rides In ReVellionであることを明かした歌だ。ここの歌が胸の中で生き続ける限り、5人の Rides In ReVellionはけっして消えることはない。
そして本当の最後に彼ら5人が演奏することを選んだ楽曲は「カレタソレイユ」だった。誰もが、声にならない声で叫んでいた。ステージから5人が伝えた想いは、命を持った歌は、その場にいた人たちの胸と、画面の先で観ていた人たちの心としっかり繋がっていた。その欠片が命を刻むよう脈動するたびに、この日の景色へ僕らは戻ることが出来る。そこに生きた証を感じることで、僕らも、彼らも、歩み続けてゆくという約束を思い出せる。この日感じた気持ちに戻って、また明日へ力強く一歩を踏み出していける。その約束の欠片を彼らに手渡された夜だったに違いない。
最後に黎から新体制Rides In ReVellionが2021年2月 に東名阪ツアーを行うという未来の発表もされた。もちろんこの先の事は誰にも分からないし、約束された未来なんてものは無い。
だけど4人の彼らが、ここからどんな道を描いてゆくのか。これからもどのように抗い続けるのか、綴り続けて生きたい。
PHOTO: LiRu
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
新体制Rides In ReVellion 2021年東名阪ツアー開催決定
『それでも尚、僕等は抗い続ける』
2021年2月7日(日) 心斎橋VARON
2021年2月11日 (木・祝)名古屋HeatLand
2021年2月13日(土) 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
Rides In ReVellion ツイキャス東京公演アーカイブ(有料)
https://twitcasting.tv/official_rir/shopcart/37292
Rides In ReVellion Web
https://rides-in-revellion.com/
Rides In ReVellion twitter
https://twitter.com/official_RIR
Rides In ReVellion YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCckjM4b9g5emAclJz8-YMsQ
―セットリスト―
「INNOVATOR」
「NEVER VANISHING BULLET HOLE」
「最終列車 桜通り 手を振る君へ」
「紫煙」
「衝動DIRTY」
「Sense」
「SiNGULARITY」
「-273.15℃」
「Close.」
「ANOXIA」
「MIRAGE」
「HORIZON」
「-反抗声明-」
「Eternal-渇望の空-」
-ENCORE-
「Rosé」
「道-TAO-」
「N/EVER FOREVER」
「カレタソレイユ」