「決して瞋(いか)るな。瞋れば命を失う」
死を待つばかりの老獅子の前に現れたのは兵士となった、かつての飼育員だった……

株式会社オールスタッフでは2020年10月   21日(水)〜11月1日(日)  まで上野ストアハウスにおきまして、音楽劇「獅子吼(ししく)」の公演を行います。原作は2016年に刊行された浅田次郎の小説で、オールスタッフ(イッツフォーリーズ)公演では、「天切り松」「月のしずく」に続き、浅田次郎作品3作目の舞台化になります。脚本を温泉ドラゴンのシライケイタに、演出をウォーキング・スタッフの和田憲明に依頼。また音楽を小澤時史が担当し、浅田次郎の切ない物語を音楽で包み込みます。切なく激しい瞋り(いかり)を内に秘めた獅子と人間の、哀切と尊厳が胸に迫る作品です。オールスタッフプロデュース、音楽劇「獅子吼」にどうぞご期待ください。

戦争の足音が日増しに強くなる頃、東北地方のとある港町。そこにはかつて町の子どもたちを笑顔にしていた小さな動物園があった。「決して瞋(いか)るな。瞋れば命を失う」 という父の訓えを守り、動物園で運命を受け入れて、静かに暮らす老獅子。かつての百獣の王は檻の中で妻をめとり子をもうけ、決して人間に瞋りを見せることなく安らかに生きていた。やがて、人々が動物に癒やされていた時代は過ぎ、近づく戦火に家族や自分の命さえ危うくなって来ていた。動物園も例外ではなかった。戦況は悪化の一途をたどり、市井の人々の食料は底をつき、動物たちに分け与える餌の余裕などある訳もなかった。そんな中、少ない食料を工面しながら動物の面倒をみていた飼育員の草野も召集されてしまう。子を奪われ、妻も亡くし、死を待つばかりの獅子の前に現れたのは、兵隊となり銃を抱えた草野だった。戦争下の過酷な状況に苦しむ人間たちを前に、獅子が父の訓えを破るとき……。
オールスタッフが「天切り松 人情闇がたり」「月のしずく」に続き、浅田次郎作品を音楽劇として上演。獅子と人間の、哀切と尊厳が胸に迫る作品です。

令和2年度(第75回)文化庁芸術祭参加公演
助成:(舞台芸術創造活動活性化事業)独立行政法人日本芸術文化振興会 文化庁文化芸術振興費補助金
オールスタッフプロデュース 音楽劇「獅子吼(ししく)」

【公演日程】2020年10月21日(水)  ~11月1日(日)  

【会場】上野ストアハウス 
〒110-0014 東京都台東区北上野1-6−11 NORDビル TEL.

【前売開始】2020年9月10日(木)  

【入場料】(全指定席・完全予約制・税込)
■前売 5,500円
■U25 3,000円 (25歳以下・カンフェティのみ取り扱い)
■プレビュー公演 4,500円(10月21日  ・22日)
■HC割引 3,000円(障がい者手帳をお持ちの方と介助者1名まで割引)
※未就学児のご入場はご遠慮ください
※ HC割引はオールスタッフ電話受付のみ
※公演当日にU25は年齢を証明する物を、HC割引は障がい者手帳要持参

【出演】
 <Wキャスト 風神チーム>
獅子=井上一馬(イッツフォーリーズ)
草野二等兵=中村 翼
鹿内兵長=石井雅登
獅子の妻=保 可南
准尉・駱駝=南保大樹(東演)
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 <Wキャスト 雷神チーム>
獅子=石鍋多加史
草野二等兵=松村桜李
鹿内兵長=小原悠輝
獅子の妻=山崎美貴(文学座) 
准尉・駱駝=中村繁之
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<シングルキャスト コロス・女学生> 
大川 永(イッツフォーリーズ)、脇領真央、小川夕姫

【演奏】
成尾憲治(Gt.)、森 拓也(Per.)

【スタッフ】
原作=浅田次郎「獅子吼」(「獅子吼」文春文庫所収)
脚本・作詞=シライケイタ(温泉ドラゴン)
演出=和田憲明(ウォーキング・スタッフ)
音楽=小澤時史
主催・企画・制作=株式会社オールスタッフ