電子カルテを含む医療情報システムと、約370台の端末を統合仮想環境に集約
物理サーバー台数を61台から3台に削減



ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、医療法人社団水光会 宗像水光会総合病院(所在地:福岡県福津市、理事長 津留英智)が、ICTインフラを刷新するプロジェクトにおいて、ネットワールドが提供するコンバージド・インフラストラクチャー「EMC VSPEX」を採用したことを発表します。

宗像水光会総合病院は、セキュリティの観点から医療業務系と情報系の端末を分けていたため端末数が2倍となり、また、医療業務の多くがシステム化され部門サーバーの数も年々増加し、運用・管理負荷が増大していました。そのため、仮想化によるICTインフラの刷新に着手しました。
そして、このインフラ刷新プロジェクトと同時期に新しく電子カルテシステムが導入されたため、インフラ構築は、高品質を確保しながら、できるだけ短期間で効率的に行う必要があり、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、ハイパーバイザーなどの主要コンポーネントをあらかじめ検証済みの状態で提供するコンバージド・インフラストラクチャー「EMC VSPEX」を選定しました。

新しいICTインフラは、物理サーバーにはVDI(仮想デスクトップ)用4台と仮想サーバー用3台の合計7台の「Cisco Unified Computing System(UCS)」が用いられ、ストレージには2台の「EMC VNX5200」が導入されました。統合管理が可能なため、運用業務の省力化、効率化が実現しています。情報系端末をVDIに統合したことで端末の更新が不要となり、また物理サーバー台数は61台から3台に削減されたことから、今後5~6年で考えると、ハードウェアコストは約4割削減されるものと見込まれています。
システムの導入、構築は、同病院のITパートナーである株式会社ブレス(本社:熊本市、代表取締役社長 岩永 俊保)が担当しました。ブレスは、コンバージド・インフラストラクチャーが多くの利点を提供した今回の実績を踏まえて、今後もネットワールドと協力して、他の案件でも「EMC VSPEX」を積極的に提案していく考えです。


◆ 導入背景とシステム要件
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宗像水光会総合病院は、開業より50年間にわたり地域の救急医療を支え、現在では300の病床と16の診療科に加え、心臓血管センターなどの先端医療施設から回復期リハビリテーション病棟まで展開。また、グループでは、高齢社会に対応した介護施設、在宅介護サービス事業所を運営し、地域に密着した医療・介護サービスの提供を行っています。
同病院では、従来はセキュリティの観点から医療業務系と情報系で別々の端末を利用していましたが、端末数が2倍に増え、老朽端末の更新や日々の運用に多くのコストと手間がかかるため改善が求められていました。また、近年では医療業務の多くがシステム化されたことから、部門サーバーの数が年々増加して、運用管理の負荷が増大し、さらに、新しく電子カルテシステムを導入することからも、ICTインフラを抜本的に見直す必要が生じており、これらの課題を同時に解消する方法として着目されたのが仮想化技術でした。
従来のシステムでは、アプリケーションのライフサイクルがサーバーの保守期限に依存し、サーバーの保守期限切れを理由にまだ継続利用可能なアプリケーションの再構築を迫られたり、OSのバージョンが変わればアプリケーションを改修する必要がありました。しかしながら、インフラ全体を仮想化してアプリケーション層と分離したことで、サイロ化したシステムの乱立を回避することができました。

◆ 選定のポイントと導入成果
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病院のシステムは24時間・365日の稼動が要求されるため、新しい統合仮想環境には極めて高い性能・信頼性が要求されました。また、新しい電子カルテシステムの構築作業に力を注ぐ必要がありましたが、要員が限られているため、インフラは高品質を維持しながらできるだけ短期間で構築する必要がありました。そこで、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、ハイパーバイザーなどの主要コンポーネントをあらかじめ検証済みの状態で提供するコンバージド・インフラストラクチャー「EMC VSPEX」を選定しました。これにより、基盤部分の細かい動作検証などが不要で、仮想化基盤への移行を非常にスムーズに進めることができました。
新しいインフラでは、物理サーバーにはVDI用4台と仮想サーバー用3台の合計7台の「Cisco Unified Computing System(UCS)」が用いられ、ストレージには2台の「EMC VNX5200」が導入されています。
VDI用サーバーでは約370台の端末が集約され、仮想サーバーは61台が稼働していますが、投資対効果を最大限にするために、VDIへのリソース割当量を最小限から徐々に拡張し、最適なスペックを探る方法を採用したことで、無駄のないリソース活用が実現できています。

電子カルテをはじめとする各種業務システムを集約する「EMC VSPEX」による新しいICTインフラは、統合管理が可能で、運用業務の省力化、効率化が実現しています。また、情報系端末をVDIに統合したことで更新コストは不要となり、物理サーバー台数が61台から3台に減っていることから、今後5~6年で考えると、ハードウェアコストが約4割削減されると見込まれています。
「EMC VSPEX」の各種機能も、インフラの安定稼動に大きく貢献しており、ストレージ搭載のSSDをキャッシュとして利用する「EMC VNX」の「FAST VP」機能を利用して、物理環境と同等のレスポンスを確保しています。また、「CISCO UCS」には専用管理ツール「UCS Manager」が用意されているため、新規サーバーの立ち上げなども迅速に行うことができます。
今後、宗像水光会総合病院では、ワークスタイル改革や、地域のかかりつけ医師との情報連携にも、今回構築した仮想化基盤を活用していく計画です。セキュアな状態で患者の情報を即座に利用できる環境を提供することで、地域医療の発展にも貢献していきます。


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◆医療法人社団水光会 宗像水光会総合病院について
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http://www.suikokai.or.jp/
設 立:1965年10月1日  
所在地:福岡県福津市日蒔野5-7-1
病床数:300床
事業概要:宗像医療圏内における中核医療機関として、充実した医療サービスを提供する総合病院。

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◆株式会社ブレスについて
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http://www.bress.co.jp/
本 社:熊本県熊本市中央区京町本丁8-12
設 立:1995年9月1日  
事業内容:設計・構築から保守・運用に至るまで、ITインフラ構築をトータルにサポートするシステムインテグレーター。

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■ 株式会社ネットワールドについて
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http://www.networld.co.jp/
株式会社ネットワールドは、ITインフラストラクチャーのソリューション・ディストリビューターとして、クラウド・ コンピューティング時代の企業IT基盤を変革する技術製品と関連サービスを提供しています。サーバー、ストレージやネットワーク、そしてアプリケーションやデスクトップの仮想化に早期から取り組み、次世代のITインフラストラクチャーのあるべき姿をリードしています。