谷口緑猫展実行委員会は2016年5月24日(火)  ~5月29日(日)  、愛知県・名古屋市の名古屋市民ギャラリー栄にて『谷口緑猫 遺作展「ヒヤシンスと少年:谷口緑猫の軌跡」』を開催いたします。

2014年に39歳で夭折した画家、谷口緑猫(本名:谷口友美)は、生涯をかけて真摯に絵画に取り組み、その独特の色彩と抽象的なモチーフで人間の心の世界を描き続けました。今回の遺作展では、遺された300超の作品から一部を展示し、谷口の軌跡をたどる試みとなっています。

また、これに先駆けて2016年3月31日  、作品集『ヒヤシンスと少年~谷口緑猫の軌跡』を刊行いたしました。突出した個性を見せていた東京造形大学在学中の作品から、東京での作家活動時代、幻想的な様相をさらに深めていく岐阜時代、そして2014年の絶筆作品まで、厳選した136点をオールカラーで収録。さらに、谷口作品の深い理解者であった東京造形大学時代の恩師、有吉徹氏、中村宏氏からの寄稿文も掲載しています。

生きるために描き、描くために生きた谷口緑猫の絵が、末永く人々の心に刻まれ、拡がっていくことを願ってやみません。


◇『ヒヤシンスと少年~谷口緑猫の軌跡』より抜粋

人が持つ弱さを、「愚かだね、哀れだね」と肯定して笑いに換えるユーモアは、慈しみの感情にも似ている。だからこそそれは、人間性にとって大切なものなのである。私を射抜いた当時の谷口の眼差しとは、このユーモアと人間性に満ちたものではなかったかと今にして思う。<有吉徹/美術家・東京造形大学学長>

谷口の絵を、私はただひたすら眼の前に据え置いて、くい入るように眺め透かすこと以外に出来なかった。が、仮にもコンテンポラリーと称する物質主義にからめとられ、劣化してゆく現代美術ではないことだけは確かだった。そうではなく、逆にそれらへ向け限りなく抗ってゆき、さらに過剰なまでのストーリーのバロック的表現主義を、これでもかと描き続けている絵がそこにあった。<中村宏/画家・東京造形大学客員教授>


遺作展および作品集について、ぜひ貴媒体でご取材・ご掲載いただけますようお願い申し上げます。

■取材に関するお問合せ先・申込先
谷口緑猫展実行委員会 事務局  担当:来田(キタダ)
E-mail: 電話:


◇展示会 開催概要
谷口緑猫 遺作展「ヒヤシンスと少年:谷口緑猫の軌跡」
会 期 :2016年5月24日(火)  ~5月29日(日)  
時 間 :9:30~19:00 *最終日は17:00まで
入場料 :無料
会 場 :名古屋市民ギャラリー栄
     (名古屋市中区栄四丁目1番8号 中区役所朝日生命共同ビル7.8階 第四展示室)

◇画集販売
ヒヤシンスと少年:谷口緑猫の軌跡
価 格 :価格:2,000円/1冊(税込・送料別)
送 料 :日本国内一律360円 *海外発送は実費
*購入方法についての詳細(http://www.vau.jp/rokubyou/book/

内 容 :A4版(4C)80頁
作品136点/谷口緑猫プロフィール/刊行にあたって(岡崎洋子 谷口緑猫展実行委員会)/寄稿文(有吉徹 美術家・東京造形大学学長、中村宏 画家・東京造形大学客員教授)


■展示会・画集に関するお問合せ先
谷口緑猫展実行委員会 事務局  担当:岡崎・高橋・宮越
E-mail:
Webサイト(www.vau.jp/rokubyou/)  Facebook (www.facebook.com/rokubyou/)


◇谷口緑猫 プロフィール(略歴)
1975年、愛知県生まれ。小学校から高校時代までを大阪で過ごす。1994年、東京造形大学へ進学。阿方稔、有吉徹、高橋淑人、中村宏らに師事。1998年、東京造形大学卒業。以後、精力的に制作に勤しむ。主な個展に「Paintings and Drawings 1998‐99」(1999年 青樺画廊)、グループ展に「ART & PHOTO BOOK EXHIBITION 2012」(2012年 新宿眼科画廊)など。2004年「トーキョーワンダーウォール公募2004」入選(東京都現代美術館)。2014年、没(満39歳)。