国立大学法人 岐阜大学(所在地:岐阜県岐阜市柳戸 学長:森脇久隆)工学部 川﨑教授は枝打ち作業を人手に代わって行う枝打ちロボットを開発し、2015年3月13日 に一般社団法人 日本機械学会東海支部が主催する2014年度日本機械学会東海支部賞技術賞を受賞したことをご報告いたします。
■枝打ちロボット 開発について
枝打ちは枯れた枝や不要な枝を切り落とす作業となり、木材の質の向上や林の中に光を入れる効果があります。林業では欠かせない作業ですが、人の手で行うと、樹に1本ずつ登り剪定しなければならず、危険な作業になります。
このような林業家の悩みが当大学の「技術相談(※1)」に寄せられ、川﨑教授の研究室が実用化に向けて開発を行いました。
※1 技術相談
岐阜大学 産官学連携推進本部が実施する技術相談窓口。岐阜大学の特許技術や研究を、民間企業等の問題解決の支援へとご利用いただけ、また企業と共同開発等を行う部署になります。
■枝打ちロボット概要
①自重を利用した昇降機構
機械自体の重さを利用して樹に静止できる機構になり、円筒形状の樹を昇降できることを世界で初めて実証しました。これにより、バッテリーを消費することなく静止できるため長時間の稼働が可能になりました。
②枝噛み防止機能のあるチェンソー
枝を切断する際、枝がガイド板を噛んで機能不全に陥らない機能を備えたチェンソーを世界で初めて実証しました。
③機体姿勢調整機能
対象とする樹木の胸高直径は60mmから250mmとなります。また、根元と梢では直径が変化し、それらに対応できる姿勢調整機構を実現しました。
④降ろし機構
高所で停止した場合に、安全かつ迅速に降下させる機構を搭載しています。
■実用化で日本の林業に貢献
日本の国土は65%以上が山林となっております。林業に従事する方は年々減少しており、さらには高齢化が進んでいる現状があり、重労働が年を追う毎に困難となってきています。また、林業は製造業と比較して、労働災害率が10倍ほど高くなっており、枝打ち作業などの重労働における安全化への取り組みが喫緊の課題として挙がっております。
こういった背景の中で、育林作業を支援する当ロボットを導入することで、林業作業の効率化と安全確保に貢献すると考えております。
■実用化に向けての課題
今後の課題は稼働時間、操作性、対応可能樹木の拡大の3点になります。稼働時間については、一度の充電で3時間程度の連続作業を可能にすることを目標としております。操作性についても、誰でも簡単に扱えるコントローラーの開発も検討しております。また、より太い幹、太い枝にも対応できるよう研究開発を進めていきたいと考えております。
このロボットは、枝打ちのために開発されたものですが、円筒状のものなら自由に昇降できる特性を持つため、チェンソーではなく、カメラを搭載することで監視用としても利用できるなど、応用して利用することが可能になると考えております。
■日本機械学会東海支部賞技術賞 概要
東海支部賞は、機械工学と機械工業の発展に寄与した、当地区での顕著な功績または業績を表彰するためのものです。東海地区における学術・技術の振興、特に産・官・学の共同研究や地域に密着した技術・研究活動を推奨し、もって機械工学の基礎技術の向上と地盤強化、ならびに支部活動の活性化を目的としております。
技術賞とは、機械工学および機械工業、とりわけ地場産業における独創的な技術開発、あるいは研究に顕著な業績を挙げた個人、もしくは研究グループに授与されるものです。
※参考 一般社団法人 日本機械学会東海支部(URL: http://www.jsme.or.jp/tk/)
■川﨑晴久教授 プロフィール
1974年名古屋大学大学院修士課程修了,同年日本電信電話公社(現 NTT)研究員, 1990年金沢工業大学教授,1994年岐阜大学工学部教授,現在に至る.2006年文部科学大臣表彰,2010年総務大臣表彰,2012年IEEE/ASME Transactions on Mechatronics 最優秀論文賞など受賞.専門分野はロボット工学,制御工学,VR工学.日本ロボット学会,日本機械学会, 日本バーチャルリアリティ学会のフェロー,IEEEなどの会員(工学博士)
※過去の論文に関してはお問い合わせください。
■学校法人概要
法人名:大学法人 岐阜大学 代表者:学長 森脇久隆 所在地:岐阜県岐阜市柳戸 1-1
URL :http://www.gifu-u.ac.jp/
■本リリースに関するお問い合わせ
■このリリースに関するお問い合わせや取材、資料をご希望の方は下記までご連絡ください■
岐阜大学 PR代行:株式会社CuA united(キュアユナイテッド) 担当:井上
TEL:/FAX:/MAIL:URL:http://www.cua-united.com/
■枝打ちロボット 開発について
枝打ちは枯れた枝や不要な枝を切り落とす作業となり、木材の質の向上や林の中に光を入れる効果があります。林業では欠かせない作業ですが、人の手で行うと、樹に1本ずつ登り剪定しなければならず、危険な作業になります。
このような林業家の悩みが当大学の「技術相談(※1)」に寄せられ、川﨑教授の研究室が実用化に向けて開発を行いました。
※1 技術相談
岐阜大学 産官学連携推進本部が実施する技術相談窓口。岐阜大学の特許技術や研究を、民間企業等の問題解決の支援へとご利用いただけ、また企業と共同開発等を行う部署になります。
■枝打ちロボット概要
①自重を利用した昇降機構
機械自体の重さを利用して樹に静止できる機構になり、円筒形状の樹を昇降できることを世界で初めて実証しました。これにより、バッテリーを消費することなく静止できるため長時間の稼働が可能になりました。
②枝噛み防止機能のあるチェンソー
枝を切断する際、枝がガイド板を噛んで機能不全に陥らない機能を備えたチェンソーを世界で初めて実証しました。
③機体姿勢調整機能
対象とする樹木の胸高直径は60mmから250mmとなります。また、根元と梢では直径が変化し、それらに対応できる姿勢調整機構を実現しました。
④降ろし機構
高所で停止した場合に、安全かつ迅速に降下させる機構を搭載しています。
■実用化で日本の林業に貢献
日本の国土は65%以上が山林となっております。林業に従事する方は年々減少しており、さらには高齢化が進んでいる現状があり、重労働が年を追う毎に困難となってきています。また、林業は製造業と比較して、労働災害率が10倍ほど高くなっており、枝打ち作業などの重労働における安全化への取り組みが喫緊の課題として挙がっております。
こういった背景の中で、育林作業を支援する当ロボットを導入することで、林業作業の効率化と安全確保に貢献すると考えております。
■実用化に向けての課題
今後の課題は稼働時間、操作性、対応可能樹木の拡大の3点になります。稼働時間については、一度の充電で3時間程度の連続作業を可能にすることを目標としております。操作性についても、誰でも簡単に扱えるコントローラーの開発も検討しております。また、より太い幹、太い枝にも対応できるよう研究開発を進めていきたいと考えております。
このロボットは、枝打ちのために開発されたものですが、円筒状のものなら自由に昇降できる特性を持つため、チェンソーではなく、カメラを搭載することで監視用としても利用できるなど、応用して利用することが可能になると考えております。
■日本機械学会東海支部賞技術賞 概要
東海支部賞は、機械工学と機械工業の発展に寄与した、当地区での顕著な功績または業績を表彰するためのものです。東海地区における学術・技術の振興、特に産・官・学の共同研究や地域に密着した技術・研究活動を推奨し、もって機械工学の基礎技術の向上と地盤強化、ならびに支部活動の活性化を目的としております。
技術賞とは、機械工学および機械工業、とりわけ地場産業における独創的な技術開発、あるいは研究に顕著な業績を挙げた個人、もしくは研究グループに授与されるものです。
※参考 一般社団法人 日本機械学会東海支部(URL: http://www.jsme.or.jp/tk/)
■川﨑晴久教授 プロフィール
1974年名古屋大学大学院修士課程修了,同年日本電信電話公社(現 NTT)研究員, 1990年金沢工業大学教授,1994年岐阜大学工学部教授,現在に至る.2006年文部科学大臣表彰,2010年総務大臣表彰,2012年IEEE/ASME Transactions on Mechatronics 最優秀論文賞など受賞.専門分野はロボット工学,制御工学,VR工学.日本ロボット学会,日本機械学会, 日本バーチャルリアリティ学会のフェロー,IEEEなどの会員(工学博士)
※過去の論文に関してはお問い合わせください。
■学校法人概要
法人名:大学法人 岐阜大学 代表者:学長 森脇久隆 所在地:岐阜県岐阜市柳戸 1-1
URL :http://www.gifu-u.ac.jp/
■本リリースに関するお問い合わせ
■このリリースに関するお問い合わせや取材、資料をご希望の方は下記までご連絡ください■
岐阜大学 PR代行:株式会社CuA united(キュアユナイテッド) 担当:井上
TEL:/FAX:/MAIL:URL:http://www.cua-united.com/