ステートレス設計、オブジェクトストレージ対応でISPなどの大規模システムに最適。高速サーチ機能搭載により、IMAP4での高速検索も可能に


株式会社TwoFive(本社:東京都千代田区、社長 末政 延浩) は、オープンソースのPOP3/IMAP4サーバー「Dovecot」を開発するフィンランドのDovecot(ダブコット)社とディストリビューター契約を締結し、日本市場で初めて、ISPをはじめとする大規模システム向けを中心として、商用版「Dovecot Pro」の販売・サポートを開始します。 また、TwoFiveが販売するペタバイト規模まで拡張可能なオブジェクトベースの分散トレージソフトウェア「Scality RING Organic Strage」(米Scality社)や、自社開発した日本語対応した管理GUIやLDAPなどを組み合わせて「Dovecot Pro」に付加価値を付け、コンサルティングサービスも提供します。


「Dovecot」は、Dovecot社のチーフアーキテクトであるTimo Sirainen(ティモ・シライネン)が中心となって開発し、UNIX系OSで稼働するオープンソース版POP3 / IMAP4サーバーソフトウェアで、2002年に初版が公開されて以来、世界中のメールストアの約50%で採用されています。可用性と信頼性が高く、また、現在も積極的な技術開発が継続されていることから、他のオープンソースのIMAPサーバーソフトである「UW-IMAP」や「Cyrus-IMAP」からの置き換え導入が加速しています。

「Dovecot」は、2階層構成のステートレスアーキテクチャが特長で、効率的に負荷をバランスすることで、膨大な数のユーザーが利用するシステムでもメールボックスへの快適なアクセスが可能です。また、メールシステムに何らかの単一障害が発生した場合でもサービスを継続可能な信頼性と可用性の高いメールシステムを構築できます。

TwoFiveが提供開始する商用版の「Dovecot Pro」は、オブジェクトストレージの利用を可能にするプラグインを提供するので、「Amazon S3」や「Microsoft Azure」などのクラウドオブジェクトストレージなども利用可能です。
また、モバイル端末の普及により、サーバーにメールを残す方式のIMAP利用が増える昨今は、メール検索用データによるメールシステムの高負荷が問題となりつつあります。これに対して、「Dovecot Pro」は、高速サーチ機能を搭載予定で(2015年2月  予定)、一般的な検索機能の方式より大幅に検索用データを縮小するのでメールシステムのリソースの浪費を防ぎます。



◆ Director & Storeの2階層構成とステートレスアーキテクチャ
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「Dovecot」は、フロントエンドの「Dovecot Director Server」とバックエンドの「Dovecot Store Server」の2階層で構成されます。Director Serverは、ハッシュ計算を基にしてユーザーごとにStore Serverをバランスよく割り当てるロードバランサーの役割も担い、メールユーザーのMUA(Mail User Agent)が直接アクセスするPOP3/IMAP4プロキシとしても動作します。
Director Serverはクラスター構成が可能で、グルーピング機能により、どのユーザーがバックエンドのStore Serverのどこに割り当てられているかを共有しており、メールを適切に振り分けます。また、全てのDirector ServerとStore Serverは、同時にステートレスで動作するので、メールサーバーの障害によりメールが受け取れないといった事態を回避することができます。
この2階層構成の仕組みにより、共有ファイルシステムでのメールボックスでの運用も容易になり、お客様の規模に合せて、柔軟にステートレスな構成を容易に組むことができます。また、システム稼働中でも随時サーバーの入れ替えや追加が可能なので、ユーザー数やメール量の増加に応じて、容易にスケールアウトすることができます。

※アーキテクチャ図を以下でご覧いただけます。
http://www.twofive25.com/dovecot.html


● 大容量化に対応可能なオブジェクトストレージプラグイン
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商用版の「Dovecot Pro」は、「Scality RING Organic Strage」やAmazon S3などのオブジェクトストレージを使用できます。「Dovecot」は、メールユーザーがストレージにアクセスして既読したメールを、「Dovecot Director Server」にローカルキャッシュするので、オブジェクトストレージ利用において課題となるネットワーク遅延の影響を最小化。ユーザビリティを維持したままスケーラビリティを獲得できます。
TwoFiveが販売する「Scality RING Organic Strage」は、ペタバイト規模まで拡張可能なオブジェクトベースの分散トレージソフトウェアで、「Dovecot Pro」と組み合わせれば、ISPをはじめとする大規模メールシステムに最適です。


● 高速サーチ機能搭載 (2015年2月  提供開始予定)
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以前はクライアント端末にメールをダウンロードするPOPの利用が多かったのに対して、昨今は、モバイル端末の普及により、サーバーにメールを残すIMAPの方が多く利用されるようになっていますが、メールユーザーのメール検索ニーズに応えるために、大量のインデックスデータをメールサーバーで保持しなければならず、ISPのシステムにおいてメールストレージ並みに肥大化しており、IMAPの検索サービスの機能を制限するまたは禁止するISPも少なくありません。
「Dovecot Pro」は、高速サーチ機能を搭載しており、インデックスデータを1/2~1/3に高圧縮することでメールシステムのリソースの浪費を防ぎます。


● 日本語版LDAP & GUI
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TwoFiveは、「Dovecot Pro」に付加価値を付ける製品として、OSSの「OpenLDAP」をベースにしたLDAPとメール管理ソフトウェア「Modoboa」をベースに開発した日本語GUIを提供します。



◆ 「Dovecot Pro」の販売/出荷開始など
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◇販売・出荷開始:2015年1月27日  

◇販売価格:500メールボックス 345,000円(税別) ~

◇稼働環境
 RedHat 5.x (x86 and x86-64)、RedHat 6.x (x86 and x86-64)
 CentOS 5.x (x86 and x86-64)、CentOS 6.x (x86 and x86-64)