ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、米Cumulus Networks(キュムラス・ネットワークス)社とディストリビューター契約を締結し、同社が開発・提供するネットワークOS「Cumulus Linux」を、本日12月8日 より販売開始します。
「Cumulus Linux」は、汎用スイッチチップを搭載するホワイトボックススイッチで動作するLinux OSで、ネットワーク機器のハードウェアとソフトウェアの分離をもたらすことで様々な革新をもたらします。また、Linuxのスキルセットで扱えることから、コンピューティングリソースとネットワークを共通の機能やスキルで管理・運用することが可能となります。
ネットワールドは、今年7月に販売を開始した台湾のQuanta Cloud Technology(クアンタ・クラウド・テクノロジー)社のホワイトボックススイッチに搭載して、今後、改めてスイッチとCumulus OS両方の自営保守サポートを提供します。
また、VMware認定ディストリビューターであるネットワールドは、「VMware NSX」と「Cumulus Linux」を連携するシステムの総合的な技術支援を提供し、Software-Defined Data Centerの普及を加速します。
◆ クラウドインフラにおけるネットワークの課題
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サーバ分野では、ハードウェアとソフトウェアの分離により、X86ワークロードを、コモディティ化した汎用的なハードウェアで動作させることでコスト削減を実現し、クラウドOSや構成管理ツールによる一元管理や運用の自動化が可能となりました。これに対して、ネットワーク分野では、現在も、ネットワーク機器ベンダー各社が自社のハードウェア(スイッチ)専用に独自開発したネットワークOSを搭載したブラックボックス化したスイッチを提供しています。そのため、コストパフォーマンスに優れた汎用ハードウェアを利用することができず、クラウドサービス事業者のネットワーク機器のコストが増大しています。また、ネットワーク機器ベンダーごとに独自の操作を覚える必要があり、システム管理者を悩ませています。さらに、多数のサーバやスイッチを別々のツールで管理しているため、プロビジョニングに手間と時間がかかり、管理・運用の自動化にはほど遠いのが現状です。「Cumulus Linux」は、ネットワーク分野でハードウェアとソフトウェアを分離し、ネットワークの運用・管理にLinuxで革命を起こします。
◆「Cumulus Linux」の特長
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(1) Linuxサーバと同様にスイッチを管理可能に
「Cumulus Linux」は、汎用のホワイトボックススイッチに最適化されたネットワークOSであり、スイッチのハードウェアを完全にコントロールしています。また、シェル(bash)やエディタ(vim等)も備えており、設定ファイルがLinuxと同じなので、従来のようにネットワーク機器ベンダー特有のコマンドを覚えてスイッチを設定する必要がなく、サーバ管理者が、Linuxサーバと同様にスイッチも管理・運用できます。
(2) アプリケーションとサービスを向上
「Cumulus Linux」は、VMware NSX等のネットワーク仮想化プラットフォーム、Open Stack等のクラウドOS、PuppetやChef等の構成管理ツールと連携し、コンピューティングリソースとネットワークの一元管理や運用の自動化を可能にします。これにより、クラウドサービス事業者はよりアプリケーションやサービスに集中できるようになります。また、ユーザ自身で独自にアプリケーションを開発することも可能で、スイッチ上でLinuxのアプリケーションを動作させることもできます。
(3) コスト削減
「Cumulus Linux」は、1Gライセンス(参考定価、税別)当たり119,000円~と低価格で、ブロードコム等の汎用のスイッチチップ(マーチャントシリコン)を搭載した低価格なホワイトボックススイッチ(ベアメタルスイッチ)で動作するので、ネットワーク機器の導入コストを大幅に削減可能です。
◆ ネットワールドの今後の展開
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ネットワールドは、「Cumulus Linux」を、コストパフォーマンスに優れたQuanta Cloud Technology社のホワイトボックススイッチに搭載して販売し、ネットワークOSとスイッチの両方を一元的な窓口で保守サポートする予定で、お客様に信頼性の高い技術支援を提供します。Quanta Cloud Technology社のホワイトボックススイッチは、マーチャントシリコンを採用し、業界で一般的なイーサネットスイッチの平均的な価格と比較して20%~70%の低価格でありながら、クラウド事業者向けの性能・品質を両立しており、世界中の大手クラウド事業者が導入しています。
また、「Cumulus Linux」は、VMware社のネットワーク仮想化およびセキュリティプラットフォーム「VMware NSX」と連携して、Software-Defined Data Center (SDDC) を実現するNSXエコシステムパートナー製品です。ネットワールドは、VMware認定ディストリビューターとして、「VMware NSX」と「Cumulus Linux」の連携ソリューションによるシステムの総合的な技術支援を提供します。
◆ Cumulus NetworksのネットワークOSの販売について
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◇販売開始:2014年12月8日
◇販売経路:ネットワールド、および同社販売パートナー経由
◇主なモデルの仕様と参考価格(税別)
・Cumulus Linux 1Gライセンス:119,000円~
・Cumulus Linux 10Gライセンス:170,000円~
・Cumulus Linux 40Gライセンス:221,000円~
・Cumulus Lunux 1Gライセンス + Quanta 1Gベアメタルスイッチ:668,000円~
・Cumulus Lunux 10Gライセンス + Quanta 10Gベアメタルスイッチ:1,160,000円~
・Cumulus Lunux 40Gライセンス + Quanta 40Gベアメタルスイッチ:1,811,000円~
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Cumulus Networks社ビジネス担当副社長のReza Malekzadeh様は次のように述べています。
「Cumulus Networksは、ネットワールド様とのディストリビューター契約を心から嬉しく存じます。管理の一元化、運用の自動化とコスト削減のニーズに直面しているクラウドサービス事業者様にとって、ネットワーク分野におけるハードウェアとソフトウェアが重要なテーマとなっています。この製品をネットワールド様と共に市場に提供することで、日本のクラウドサービスやエンタープライズ データセンターのビジネスをより一層支援していきたいと考えています。当社は、これより株式会社ネットワールドとの密接なパートナーシップをもって、Software-Defined Data Centerの普及を加速させると共に、引き続き、お客様へ最適なソリューションを提供していく所存です。」
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Quanta Cloud Technology株式会社 会長のMike Yang様は次のように述べています。
「Quanta Cloud Technology株式会社は、ネットワールド様とCumulus Networks様とのディストリビューター契約を心より歓迎致します。ネットワーク分野におけるOSとハードウェアの分離のニーズが急速に拡大する中、Cumulus LinuxとQuantaのホワイトボックススイッチを組み合わせてお客様に提供いただくことで、コンピューティングリソースとネットワークの一元管理やネットワーク分野におけるコスト削減がより加速していくものと確信しております。
Quanta Cloud Technologyはネットワールド様、Cumulus Networks様と共に日本のクラウドサービス事業者やエンタープライズのビジネスをより一層支援していく所存です。」
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