Linuxの成長と普及に取り組むグローバルな非営利団体であるThe Linux Foundation (略称:LF)は、来る6月6日(水)  ~8日(金) 神奈川県横浜市のパシフィコ横浜にて開催するアジア地区最大規模のLinux/OSS (オープンソースソフトウェア) 国際技術カンファレンス「LinuxCon Japan 2012」
(以下 LinuxCon Japan)のプログラムを発表しました。https://events.linuxfoundation.org/events/linuxcon-japan/schedule



「LinuxCon Japan」は、日本やアジア諸国はもちろんのこと、世界中からLinux/OSSの開発を牽引するリーダーやトップクラスのエンジニア、意思決定者、および業界エキスパートが集結し、様々な観点での講演や議論を通じて、Linux/OSSの発展を促進することを目的としています。

プログラムの中核となるのは、世界中から公募し厳正な審査を経た技術発表(プレゼンテーション、パネルディスカッション、ミニサミット、チュートリアル)です。開発者、エンドユーザ企業、学生など、 Linux に興味を持つ誰もが参加でき、自身が抱える課題について、開発コミュニティのリーダー達と直接議論する機会を持つことができます。

日本で4回目の開催となる今年は、日本や他のアジア諸国から世界に向けてLinux/OSSに関する技術やその他の先進的な取組みを発信する発表が、例年以上に増えています。基調講演に
日本人が登壇するほか、日本やアジア諸国からの講演者が多数登壇します。

これまでのLinuxCon Japanが『世界から学ぶ』場所であったのに対し、今年のLinuxCon Japanは『世界へ発信する』場所という意味合いが強いものになっています。

また今回初めて、学生をターゲットとしたプログラム「Linux Community 101 For Students」を開催します。https://events.linuxfoundation.jp/events/lcnjp2012-home/students

このプログラム設置の背景には、Linux業界による世界的に開発人材の育成という課題があります。

2012年の2月に発行したホワイトペーパー「2012 Linux Jon Report」(http://www.linuxfoundation.jp/publications/jp_2012_linux_jobs_report) によれば、2,000人以上の人事担当者に行ったアンケート調査の結果、81%の回答者がLinuxの人材の獲得が2012年の最優先課題であると回答しています。[1]

また世界中で開催されるLinuxのカンファレンスの中でも、Linux人材の不足、とりわけ若手開発者の不足は常に大きな課題として指摘されて来ています。

このような業界共通の課題に対する取り組みとして、今回のLinuxCon Japanでは「Linux Community 101 For Students」という企画を立ち上げました。

このLinux Community 101 For Students は、学生が世界のトップカーネル開発者たちを前に自分たちの開発成果に関するプレゼンテーションを行い、意見を交わす機会を提供するものです。学生達にとっては、世界のトップカーネル開発者とごく近くで接するだけでなく、自らが書いたコードをレビューしてもらい、助言を受ける貴重な機会となります。

これにより一人でも多くの若い開発者がLinuxの開発に関心を持ち、将来的にはコミュニティでの開発に参加することを期待しています。


またLinuxCon Japanの翌日(9日)には、企業人材を対象としたトレーニングコースの開催も予定しています。https://events.linuxfoundation.jp/events/lcnjp2012-home/training


◆基調講演:

◇ James Bottomley 氏(Parallels, Server Virtualization 担当 CTO, SCSIサブシステムメンテナ)
◇ Greg Kroah-Hartman 氏 (The Linux Foundation フェロー、Stable Kernel Tree
および LTSI のメンテナ)
◇ Dirk Hohndel 氏(Intel, Linux and Open Source Technologist)
◇ Brian Stevens 氏(Red Hat CTO 兼 World Wide エンジニアリング担当副社長)
◇ 柴田次一氏(日本電気株式会社 OSS推進センター センター長)
◇ 仮想化パネルディスカッション
◇ カーネル開発者パネルディスカッション


◆ 注目のセッション:
◇ Tizen ミニサミット:日本では初めて Tizen に関する本格的な情報提供がされる機会
となります。
◇ 仮想化ミニサミット:仮想化技術に関するリーダーが集まり、今後の技術動向に関する
議論を行います。このサミットの成果は、基調講演の『仮想化パネルディスカッション』
の中で報告します。
◇ Open Compliance ミニサミット:日本では情報量が極めて少ないOSSのライセンスと企業によるライセンスコンプライアンスに関して協議します。https://events.linuxfoundation.org/events/linuxcon-japan/open-compliance-mini-summit
◇ Linux ディストリビューション・パネル:Fedora(Jon Masters氏)、SUSE(Alan Clark氏)、Ubuntu (David Mandala氏) など各メジャーディストリビューションのリーダーにより、各ディストリビューションの動向が紹介されます。
◇ Long Term Support Initiative (LTSI)セッション:日本発で組込み業界向けに長期安定版の Linux カーネルの提供を目指すLTSIのセッションがあります。6月末に予定されて
いる LTSI の最初のリリース(LTSI3.0)の概要が LinuxCon Japan で明らかになります。



[1] 米国における調査ですが、Linux人材の不足が世界規模のトレンドであることは間違いないでしょう。



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■「LinuxCon Japan 2012」開催概要

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https://events.linuxfoundation.jp/events/lcnjp2012-home

◇日 程: 2012 年 6 月 6 日(水) ~ 8 日(金)
◇場 所: パシフィコ横浜
◇内 容: 基調講演、カーネルメンテナの特別講演、技術発表、技術チュートリアル、
BOF (分科会)、ミニサミットなど
※プログラム詳細は順次 Web サイトにて公開。
◇対 象: Linux およびオープンソースソフトウェアに関心を持つすべての方
◇参加費 5 月 7 日まで 250 US ドル
5 月 8 日以降 300 US ドル
* 学生は先着50名に限り無料、それ以降の登録者は75 USドル

◇申込み: 以下の Web サイトからお申し込みください。

https://events.linuxfoundation.jp/events/lcnjp2012-home/register

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The Linux Foundation

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