2025/01/02 21:46
鉄鋼・非鉄・金属・素材・製品
岡山大学と量子科学技術研究開発機構、北陸先端科学技術大学院大学、筑波大学の共同研究成果プレスリリースです。
<発表のポイント>
・明るい蛍光イメージングとナノ量子計測法が利用可能な品質等級(量子グレード)を実現しました。
・従来の蛍光ナノ粉末ダイヤモンドに比べて量子特性が10倍以上、温度感度が2桁向上しました。
・ナノダイヤモンド量子センサの性能を大幅に向上させた画期的な成果です。
・細胞内やナノ電子デバイスの温度や磁場を超高感度で測定可能になることが期待されます。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)学術研究院環境生命自然科学学域(理)の藤原正澄研究教授、押味佳裕日本学術振興会特別研究員、同大大学院環境生命自然科学研究科の中島大夢大学院生、大学院自然科学研究科のマンディッチサラ大学院生、小林陽奈非常勤研究員(当時)は、住友電気工業株式会社の西林良樹主幹、寺本三記主席、辻拡和研究員、量子科学技術研究開発機構量子生命科学研究所の石綿整主任研究員、北陸先端科学技術大学院大学ナノマテリアル・デバイス研究領域の安東秀准教授、筑波大学システム情報系の鹿野豊教授らとの共同研究により、従来の10倍以上の優れた量子特性(量子コヒーレンス)を持つ高輝度の蛍光ナノ粉末ダイヤモンドを世界で初めて報告しました。この蛍光ナノ粉末ダイヤモンドは、住友電気工業株式会社との協力によって実現されたもので、高い蛍光輝度で蛍光イメージングが可能で、高品質な量子センサ特性を有しており、温度量子測定においても1桁以上の感度向上が確認されました。
本研究成果は、2024年12月16日 に「ACS Nano」のオンライン先行版に掲載されました。
蛍光ナノ粉末ダイヤモンドを用いた量子センシング技術は、近年注目を集めている超高感度ナノセンシング技術です。しかし、これまで高い蛍光輝度と様々な量子計測法を行うのに要求される品質等級(量子グレード)の両立は困難とされてきました。本研究により、ナノダイヤモンド量子センサの性能が大幅に向上され、細胞内やナノ電子デバイスの温度や磁場を超高感度で測定できると期待されます。
なお本件は、2024年12月23日 に岡山大学から公開されました。
◆藤原正澄研究教授と押味佳裕日本学術振興会特別研究員からのひとこと
<藤原正澄研究教授>
従来不可能と思われた量子グレードのナノ粉末ダイヤモンドができたことは画期的な成果です。初めてこのダイヤの特性を確認した瞬間は背筋がゾクゾクしました。
<押味佳裕日本学術振興会特別研究員>
本蛍光ナノ粉末ダイヤモンドの量子特性を初めて評価したときの感動は今でも忘れられません。従来では不可能と思われていた測定にも成功し、ナノ量子センシングの世界を切り開く成果だと信じています。
◆論文情報
論 文 名:Bright quantum-grade fluorescent nanodiamonds
邦 題 名:「高輝度量子グレード蛍光ナノ粉末ダイヤモンド」
掲 載 紙:ACS Nano
著 者:Keisuke Oshimi, Hitoshi Ishiwata, Hiromu Nakashima, Sara Mandić, Hina Kobayashi, Minori Teramoto, Hirokazu Tsuji, Yoshiki Nishibayashi, Yutaka Shikano, Toshu An, Masazumi Fujiwara
D O I:10.1021/acsnano.4c03424
U R L:https://doi.org/10.1021/acsnano.4c03424
◆研究資金
独立行政法人日本学術振興会「科学研究費助成事業」
基盤A・24H00406,研究代表:藤原正澄
基盤A・20H00335,研究代表:藤原正澄
国際共同研究強化(A)・20KK0317,研究代表:藤原正澄
特別研究員奨励費・23KJ1607,研究代表:押味佳裕
国立研究開発法人科学技術振興機構
「先端国際共同研究推進事業(ASPIRE)次世代のためのASPIRE」(JPMJAP2339,研究代表:鹿野豊(筑波大学)
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
「官民による若手研究者発掘支援事業」(JPNP20004,研究代表:藤原正澄)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構「ムーンショット型研究開発事業」(JP23zf0127004,研究代表:村上正晃(北海道大学))
国立研究開発法人科学技術振興機構 未来社会創造事業 「共通基盤」領域 本格研究(JPMJMI21G1,研究代表:飯田琢也(大阪公立大学))
国立研究開発法人科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業さきがけ(JPMJPR20M4,研究代表:鹿野豊(筑波大学))
国立研究開発法人科学技術振興機構 科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業(JPMJFS2128, 研究代表:押味佳裕(岡山大学))(JPMJFS2126, 研究代表:マンディッチサラ(岡山大学))
公益財団法人 山陽放送学術文化・スポーツ振興財団「研究助成」(研究代表:藤原正澄)
公益財団法人 旭硝子財団「研究助成」(研究代表:藤原正澄)
文部科学省「ナノテクノロジープラットフォーム」(JPMXP09F21OS0055)
国立研究開発法人科学技術振興機構 創発的研究支援事業(JPMJFR224K,研究代表:石綿整(QST))
公益財団法人 村田学術振興・教育財団「研究助成」(研究代表:石綿整(QST))
◆詳しい研究内容について
量子グレードの高品質・高輝度蛍光ナノ粉末ダイヤモンド~ナノダイヤモンド量子センサの性能向上で超高感度の測定が可能に~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20241223-1.pdf
◆参 考
・岡山大学理学部
https://www.science.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学理学部化学科
http://chem.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院環境生命自然科学研究科/理学部化学科 ナノ化学研究室
https://www.nanochem-okayama-u.net/
◆参考情報
・【岡山大学】藤原正澄准教授、松井鉄平准教授に岡山大学「研究教授」の称号を付与しました
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000738.000072793.html
・【岡山大学】量子センサ型バイオ分析チップデバイスの開発に成功
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000672.000072793.html
・【岡山大学】ナノ粒子をポリマーコーティングによって線虫体内へ蓄積させることに成功! ~蓄積の制御により“環境負荷の軽減”や“生体内の薬剤蓄積”を可能に~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002194.000072793.html
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 環境生命自然科学学域(理) 研究教授 藤原正澄
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス 理学部
TEL:
FAX:
https://www.nanochem-okayama-u.net/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の研究機器共用(コアファシリティ)などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 機器共用推進本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:、
FAX:
E-mail:cfp◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://fspp.kikibun.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学のスタートアップ・ベンチャーなどに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
E-mail:start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://venture.okayama-u.ac.jp/
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください
岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html
<発表のポイント>
・明るい蛍光イメージングとナノ量子計測法が利用可能な品質等級(量子グレード)を実現しました。
・従来の蛍光ナノ粉末ダイヤモンドに比べて量子特性が10倍以上、温度感度が2桁向上しました。
・ナノダイヤモンド量子センサの性能を大幅に向上させた画期的な成果です。
・細胞内やナノ電子デバイスの温度や磁場を超高感度で測定可能になることが期待されます。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)学術研究院環境生命自然科学学域(理)の藤原正澄研究教授、押味佳裕日本学術振興会特別研究員、同大大学院環境生命自然科学研究科の中島大夢大学院生、大学院自然科学研究科のマンディッチサラ大学院生、小林陽奈非常勤研究員(当時)は、住友電気工業株式会社の西林良樹主幹、寺本三記主席、辻拡和研究員、量子科学技術研究開発機構量子生命科学研究所の石綿整主任研究員、北陸先端科学技術大学院大学ナノマテリアル・デバイス研究領域の安東秀准教授、筑波大学システム情報系の鹿野豊教授らとの共同研究により、従来の10倍以上の優れた量子特性(量子コヒーレンス)を持つ高輝度の蛍光ナノ粉末ダイヤモンドを世界で初めて報告しました。この蛍光ナノ粉末ダイヤモンドは、住友電気工業株式会社との協力によって実現されたもので、高い蛍光輝度で蛍光イメージングが可能で、高品質な量子センサ特性を有しており、温度量子測定においても1桁以上の感度向上が確認されました。
本研究成果は、2024年12月16日 に「ACS Nano」のオンライン先行版に掲載されました。
蛍光ナノ粉末ダイヤモンドを用いた量子センシング技術は、近年注目を集めている超高感度ナノセンシング技術です。しかし、これまで高い蛍光輝度と様々な量子計測法を行うのに要求される品質等級(量子グレード)の両立は困難とされてきました。本研究により、ナノダイヤモンド量子センサの性能が大幅に向上され、細胞内やナノ電子デバイスの温度や磁場を超高感度で測定できると期待されます。
なお本件は、2024年12月23日 に岡山大学から公開されました。
◆藤原正澄研究教授と押味佳裕日本学術振興会特別研究員からのひとこと
<藤原正澄研究教授>
従来不可能と思われた量子グレードのナノ粉末ダイヤモンドができたことは画期的な成果です。初めてこのダイヤの特性を確認した瞬間は背筋がゾクゾクしました。
<押味佳裕日本学術振興会特別研究員>
本蛍光ナノ粉末ダイヤモンドの量子特性を初めて評価したときの感動は今でも忘れられません。従来では不可能と思われていた測定にも成功し、ナノ量子センシングの世界を切り開く成果だと信じています。
◆論文情報
論 文 名:Bright quantum-grade fluorescent nanodiamonds
邦 題 名:「高輝度量子グレード蛍光ナノ粉末ダイヤモンド」
掲 載 紙:ACS Nano
著 者:Keisuke Oshimi, Hitoshi Ishiwata, Hiromu Nakashima, Sara Mandić, Hina Kobayashi, Minori Teramoto, Hirokazu Tsuji, Yoshiki Nishibayashi, Yutaka Shikano, Toshu An, Masazumi Fujiwara
D O I:10.1021/acsnano.4c03424
U R L:https://doi.org/10.1021/acsnano.4c03424
◆研究資金
独立行政法人日本学術振興会「科学研究費助成事業」
基盤A・24H00406,研究代表:藤原正澄
基盤A・20H00335,研究代表:藤原正澄
国際共同研究強化(A)・20KK0317,研究代表:藤原正澄
特別研究員奨励費・23KJ1607,研究代表:押味佳裕
国立研究開発法人科学技術振興機構
「先端国際共同研究推進事業(ASPIRE)次世代のためのASPIRE」(JPMJAP2339,研究代表:鹿野豊(筑波大学)
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
「官民による若手研究者発掘支援事業」(JPNP20004,研究代表:藤原正澄)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構「ムーンショット型研究開発事業」(JP23zf0127004,研究代表:村上正晃(北海道大学))
国立研究開発法人科学技術振興機構 未来社会創造事業 「共通基盤」領域 本格研究(JPMJMI21G1,研究代表:飯田琢也(大阪公立大学))
国立研究開発法人科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業さきがけ(JPMJPR20M4,研究代表:鹿野豊(筑波大学))
国立研究開発法人科学技術振興機構 科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業(JPMJFS2128, 研究代表:押味佳裕(岡山大学))(JPMJFS2126, 研究代表:マンディッチサラ(岡山大学))
公益財団法人 山陽放送学術文化・スポーツ振興財団「研究助成」(研究代表:藤原正澄)
公益財団法人 旭硝子財団「研究助成」(研究代表:藤原正澄)
文部科学省「ナノテクノロジープラットフォーム」(JPMXP09F21OS0055)
国立研究開発法人科学技術振興機構 創発的研究支援事業(JPMJFR224K,研究代表:石綿整(QST))
公益財団法人 村田学術振興・教育財団「研究助成」(研究代表:石綿整(QST))
◆詳しい研究内容について
量子グレードの高品質・高輝度蛍光ナノ粉末ダイヤモンド~ナノダイヤモンド量子センサの性能向上で超高感度の測定が可能に~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20241223-1.pdf
◆参 考
・岡山大学理学部
https://www.science.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学理学部化学科
http://chem.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院環境生命自然科学研究科/理学部化学科 ナノ化学研究室
https://www.nanochem-okayama-u.net/
◆参考情報
・【岡山大学】藤原正澄准教授、松井鉄平准教授に岡山大学「研究教授」の称号を付与しました
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000738.000072793.html
・【岡山大学】量子センサ型バイオ分析チップデバイスの開発に成功
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000672.000072793.html
・【岡山大学】ナノ粒子をポリマーコーティングによって線虫体内へ蓄積させることに成功! ~蓄積の制御により“環境負荷の軽減”や“生体内の薬剤蓄積”を可能に~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002194.000072793.html
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 環境生命自然科学学域(理) 研究教授 藤原正澄
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス 理学部
TEL:
FAX:
https://www.nanochem-okayama-u.net/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の研究機器共用(コアファシリティ)などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 機器共用推進本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:、
FAX:
E-mail:cfp◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://fspp.kikibun.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学のスタートアップ・ベンチャーなどに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
E-mail:start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://venture.okayama-u.ac.jp/
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください
岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html