2023/09/05 20:23
医療機関
<発表のポイント>
・全国各地(北海道~中四国地方)の入所施設において、知的障害がある方における認知症の実態について調べました。
・知的障害がある方において、認知症が一般人口と比べて、若い年齢から高率に生じることが分かりました。
・十分な教育、頭部外傷と脳卒中の予防、高血圧とうつ病の治療が、認知症のリスクを低減させる可能性があることを明らかにしました。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)の岡山大学病院精神科神経科の竹之下慎太郎助教、岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)精神神経病態学の寺田整司准教授らの研究グループは、社会福祉法人旭川荘の桑野良三医師らと共同で、知的障害がある方における認知症の実態について全国的な調査を実施しました。
研究では、知的障害がある方において、これまでに認識されていた以上に、認知症が若い年齢から高率に生じることが分かりました。
本研究では、認知症の有無と「教育期間の短さ、高血圧、うつ病、脳卒中、外傷性脳損傷」が関連していました。このことから、知的障害がある方の認知症予防は、これらのポイントに注目して行うことが重要である可能性が示されました。
研究の成果は、「Alzheimer's Research & Therapy」電子版に2023年7月18日 に掲載されました。
本情報は、2023年8月31日 に岡山大学8月定例記者会見で公開されました。
◆竹之下慎太郎助教からのひとこと
知的障害がある方に認知症が生じると、「元々の障害として存在する認知機能障害」と「認知症によって途中で生じた認知機能低下」が混在するため、知的障害がない方と比べて診断が難しくなり、医療機関では障害がある方の認知症診療が敬遠される傾向にあります。しかし、支援者の情報に基づいて、時系列に沿って認知機能や生活機能を評価すれば、認知症の診断は十分可能です。知的障害がある方においても認知症が適切に評価され、必要な治療や支援から取り残されることがないように配慮する必要があると考えています。
◆論文情報
論 文 名:Prevalence and modifiable risk factors for dementia in persons with intellectual disabilities.
掲 載 紙:Alzheimer's research & therapy
著 者:Shintaro Takenoshita, Seishi Terada, Tomokazu Inoue, Taku Kurozumi, Norihito Yamada, Ryozo Kuwano, Shigeru Suemitsu
D O I:10.1186/s10-1.
U R L:https://alzres.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13195-023-01270-1
◆研究資金
本研究は、日本財団研究支援事業(2018488269、研究代表:桑野良三)及び、独立行政法人日本学術振興会(JSPS)「科学研究費助成事業」(若手研究21K15713、研究代表:竹之下慎太郎)の支援を受けて実施しました。
◆詳しい研究内容について
施設入所している知的障がい者の認知症有病率について全国調査 ~知的障がい者の認知症発症に関わるリスク因子を発見~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r5/press20230831-5.pdf
◆参 考
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
・岡山大学病院 精神科神経科
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index135.html
・社会福祉法人旭川荘
https://www.asahigawasou.or.jp/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学病院 精神科神経科 助教 竹之下慎太郎
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:
FAX:
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index135.html
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):
岡山大学Image Movie (YouTube):
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2023年9月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001623.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学:岡山大学にご期待ください
・全国各地(北海道~中四国地方)の入所施設において、知的障害がある方における認知症の実態について調べました。
・知的障害がある方において、認知症が一般人口と比べて、若い年齢から高率に生じることが分かりました。
・十分な教育、頭部外傷と脳卒中の予防、高血圧とうつ病の治療が、認知症のリスクを低減させる可能性があることを明らかにしました。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)の岡山大学病院精神科神経科の竹之下慎太郎助教、岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)精神神経病態学の寺田整司准教授らの研究グループは、社会福祉法人旭川荘の桑野良三医師らと共同で、知的障害がある方における認知症の実態について全国的な調査を実施しました。
研究では、知的障害がある方において、これまでに認識されていた以上に、認知症が若い年齢から高率に生じることが分かりました。
本研究では、認知症の有無と「教育期間の短さ、高血圧、うつ病、脳卒中、外傷性脳損傷」が関連していました。このことから、知的障害がある方の認知症予防は、これらのポイントに注目して行うことが重要である可能性が示されました。
研究の成果は、「Alzheimer's Research & Therapy」電子版に2023年7月18日 に掲載されました。
本情報は、2023年8月31日 に岡山大学8月定例記者会見で公開されました。
◆竹之下慎太郎助教からのひとこと
知的障害がある方に認知症が生じると、「元々の障害として存在する認知機能障害」と「認知症によって途中で生じた認知機能低下」が混在するため、知的障害がない方と比べて診断が難しくなり、医療機関では障害がある方の認知症診療が敬遠される傾向にあります。しかし、支援者の情報に基づいて、時系列に沿って認知機能や生活機能を評価すれば、認知症の診断は十分可能です。知的障害がある方においても認知症が適切に評価され、必要な治療や支援から取り残されることがないように配慮する必要があると考えています。
◆論文情報
論 文 名:Prevalence and modifiable risk factors for dementia in persons with intellectual disabilities.
掲 載 紙:Alzheimer's research & therapy
著 者:Shintaro Takenoshita, Seishi Terada, Tomokazu Inoue, Taku Kurozumi, Norihito Yamada, Ryozo Kuwano, Shigeru Suemitsu
D O I:10.1186/s10-1.
U R L:https://alzres.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13195-023-01270-1
◆研究資金
本研究は、日本財団研究支援事業(2018488269、研究代表:桑野良三)及び、独立行政法人日本学術振興会(JSPS)「科学研究費助成事業」(若手研究21K15713、研究代表:竹之下慎太郎)の支援を受けて実施しました。
◆詳しい研究内容について
施設入所している知的障がい者の認知症有病率について全国調査 ~知的障がい者の認知症発症に関わるリスク因子を発見~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r5/press20230831-5.pdf
◆参 考
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
・岡山大学病院 精神科神経科
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index135.html
・社会福祉法人旭川荘
https://www.asahigawasou.or.jp/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学病院 精神科神経科 助教 竹之下慎太郎
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:
FAX:
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index135.html
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):
岡山大学Image Movie (YouTube):
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2023年9月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001623.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学:岡山大学にご期待ください