2023年2月10日  
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【パープルリボン作曲賞創設の趣旨】
━━音楽で 非暴力の輪 広げよう! ━━
パープルリボンは、セクハラ・DV・性暴力{注1}など、女性に対する暴力防止{注2}のシンボルマークです。誰もが女性・男性の良好な関係を築きたいもの、また、本来、暴力が好きな人はいないはずです。そこで、私たちはここに、非暴力の文化としての音楽財産を掘り起こす《パープルリボン作曲賞》を創設し、その理念を持つ音楽を広く公募します。暴力に対抗するのは「音楽による美的体験」なのです。

さらには、この作曲賞の活動によって、職業音楽家や音楽愛好家の方々が、「stop セクハラ・DV・性暴力」推進の楽曲と出会い、レパートリーに取り入れていただき、パープルリボンの理念が広がることも期待しています。音楽によって、皆が安心して暮らせる、住みよい社会環境を目指しましょう。
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【謝辞】
本作曲賞が公募し、締め切りの2022.8月末までに「stop セクハラ・DV・性暴力」推進をテーマに集まった応募作品は、36作品(今回はピアノ曲の公募)に及びました。これは全く想定していなかった数の多さで、譜面審査を行うこととなりました。そして、10月に行った譜面審査の結果、14作品が本選会に進むことに決定しました。

第一回パープルリボン作曲賞本選会は、2022.11.25[国連・女性に対する暴力撤廃デー]に行われ、一名の辞退者を除く13曲が演奏されました。小規模ながら会場いっぱいの参加者となり、熱気にあふれ、演奏者の方も短期間の準備期間であるにもかかわらず、質の良い仕上がりでした。作曲賞創設者として、関係する方々に、ひとえに感謝申し上げます。

本選会の直後に、審査員による最終選考会議が行われました。その結果が2023年1月に、サイトにて公示されました。
■作曲コンクール《パープルリボン作曲賞》本選会サイト
→→http://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/final%20session-purple%20ribbon%20composition%20award%20page.html

■受賞作発表および審査員講評→→ http://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/PRC%20award%20results%20page.htm

◆受賞作の紹介ページ→→ http://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/introduction%20of%20award%20peace%20page%20-.htm


1)「パープルリボン作曲賞」の受賞発表
全ての曲について、審査員の野村誠・清水友美・草柳和之により、作曲家・現代音楽専門の演奏家・心理臨床家、それぞれの立場から多角的な評価がなされました。そして、今回の応募曲の中には「パープルリボン作曲賞」に該当する作品は存在しない、という結論になりました。
その上で、当初予定になかった「準グランプリ」を設けて選出することとし、受賞に値する作品を、最終的に以下の3作品と決定しました。
●天岡 寛晋「INTERMEZZO」
●池田 文麿「パープルリボンの為のエチュード」
●松岡 佳歩「⾔葉の棘」
以上を「パープルリボン作曲賞準グランプリ」
とし、各3作品に「2万円」の賞金が贈呈されました。

2)「ひまわり賞」の受賞発表
審査員・清水友美により、長年、DV被害体験をもとにした朗読劇「ひまわり~DVをのりこえて」の上演に関わり、女優・ダンサーとして出演してきた経験から、朗読劇にふさわしい音楽として、以下の曲が選出されました。
●持麾 勉(もつざい・つとむ)「まなざしを上げて Keep Your Head Up!」
●山本 学「ピアノのためのパープルリボン・レジリエンス」
各作品に「1万円」の賞金が贈呈されました。


心理臨床家が、メンタルヘルス上の問題(暴力被害によるトラウマの問題)に対して人々が取り組む機運を活性化することを目的として、作曲コンクールを立ち上げた、おそらく世界でも類例のないプロジェクトでした。

作曲賞を展開することにより、非暴力の文化財を増やし、音楽で「セクハラ・DV・性暴力、なくそう」と人々が参画する仕掛け――この素晴らしいアイデアに、多くの方からの賛同とお力を頂戴できれば幸いです。


【審査員講評(抜粋)】
→→全文は、サイトにてお読みください。
■野村 誠(日本センチュリー交響楽団コミュニティプログラムディレクター。作曲家、ピアニスト。元インドネシア国立芸術大学客員教授)
パープルリボン作曲賞に応募いただいた全ての皆さん、思いの籠った譜面を提出いただき、ありがとうございます。そもそも、ぼく自身、音楽の価値は多様な視点(聴き方)があるので、単純に優劣をつけて比較することに違和感を持っております。だから、コンクールとか審査ということに、通常はあまり賛同しません。しかし、~~(以下略)

■清水 友美(ピアニスト、作・編曲家、ダンサー、シンガー、女優)
女性に対する暴力根絶のシンボルである「パープルリボン」を冠した作曲コンクールについて、草柳さんから構想を始めて伺った時、賛同すると同時に、応募作品が集まるのか不安もありました。「パープルリボン」の認知度はまだまだ低く、自分事として考えられる人も少ないのではないかと感じていたからです。
私自身は、DV(ドメスティックバイオレンス)被害者である女性達の手記をもとにした朗読舞台「ひまわり~DVをのりこえて」に長年取り組み、役者やダンサーとして出演する中で、DVが誰にでも起こりうること、身近な問題であることに気付くキッカケになってほしいと願ってきました。なぜなら~~(以下略)


■草柳 和之(大東文化大学非常勤講師、メンタルサービスセンター代表・カウンセラー)
第一回パープルリボン作曲賞に応募された方、2022.11.25本選会を聴きに来られた方、そして本作曲賞に関心を寄せられた方、全ての方に、第一回の事業を完了するにあたり、まずは感謝申し上げます。(中略) 締め切り2022年8月  末までに送られてきたのは36作品、これには心底驚かされました。送られてくる譜面を見るたびに、その表現意欲と、音に賭ける思いが伝わってきました。「この中からあえて優劣を判断し、受賞作を選ぶ、というのは、実に容易でない」と思えました。

単に「暴力をなくそう」ではなく、セクハラ・DV・性暴力という、我々の価値観を揺るがす、重いテーマへの関心を寄せる作曲家が、これほど日本に存在することが証明された――このことだけでも本作曲賞の意義があると思われます。そして、「この事実は世界の音楽事情に対しても誇ってよいのではないか」、これが作曲賞主催者にとって、第一の感想でした。~~(以下略)

■作曲コンクール《パープルリボン作曲賞》本選会サイト
→→http://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/final%20session-purple%20ribbon%20composition%20award%20page.html

■受賞作発表および審査員講評→→ http://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/PRC%20award%20results%20page.htm

◆受賞作の紹介ページ→→ http://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/introduction%20of%20award%20peace%20page%20-.htm


◆この記事についてのお問合せは、以下
〔パープルリボン作曲賞事務局〕 メンタルサービスセンター内
〒176-8799 練馬郵便局留 Tel
http://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/

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👤 発行者について

パープルリボン作曲賞事務局(メンタルサービスセンター内)

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