2022/12/03 14:59
医薬品/化粧品
岡山大学の強みのひとつである医療系およびその関係分野のイノベーション成果を、より世界の多くの一般の方々に目にして頂くために、国際情報発信Webレター「Okayama University Medical Research Updates」Vol.108を2022年11月18日 に発行しました!
◆がんと免疫の戦歴と戦況を評価する技術が実用化に近づく~網羅的な自己抗体バイオマーカー測定の定量性を保証するシステムを構築~
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)は、2022年11月18日 、岡山大学の強みのひとつである医療系分野の研究開発の成果について、革新的な技術に橋渡すことのできる基礎研究や臨床現場、医療イノベーションなどに結びつく成果などを英語で世界の一般のみなさんなどに届けるWebレター「Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)」のVol.108を発行しました。
本号では、学術研究院ヘルスシステム統合科学学域(工)二見淳一郎教授と同大学院ヘルスシステム統合科学研究科博士後期課程の宮本愛大学院生の、「がんと免疫の戦歴と戦況を評価する技術が実用化に近づく~網羅的な自己抗体バイオマーカー測定の定量性を保証するシステムを構築~」の研究成果を紹介しています。
今回、二見教授と宮本大学院生は、不安定で凝集しやすいがん抗原や自己抗原タンパク質を独自に開発した可逆的S-カチオン化法で可溶化し、末梢血中の自己抗体を網羅的に定量評価するとともに、その測定データを保証するための自家製陽性コントロール抗体を整備する一連のシステムを完成させました。
測定原理は2015年に開発済みでありましたが、臨床で実用化するためには信頼性を保証するバリデーションキットが必要です。本キットの完成で診断薬としての実用化に近づきました。さらに、がん免疫治療が奏功した例で血清中の自己検体を評価すると、腫瘍退縮が観察される時期よりもかなり早くがん免疫サイクルが活性化して自己抗体が上昇してくる様子が評価されました。
がん免疫治療は個人差が大きいことが問題となっていますが、本診断薬を活用すると、がんと免疫の戦いが再開された狼煙を末梢血で鋭敏に評価できる可能性があります。
〇Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)Vol.108
Track changes: A new test to study cancer progression.
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/ebulletin-RUs/pdf/vol108.pdf
◆Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)
2012年より岡山大学では、研究成果や知的財産、技術移転活動などを英語で情報発信するWebマガジン「Okayama University e-Bulletin」を年3~4回発行して来ました。またAAAS(American Association for the Advancement of Science)が提供する、世界最大規模のオンラインニュースサービス「EurekAlert!」を利用し、世界の大学・研究機関の研究者やマスコミ関係者などにニュースやトピックスを交えて配信し、岡山大学の海外への情報発信の強化と国際的知名度の向上などを推進しています。
OU-MRUは、e-Bulletinの姉妹誌として、岡山大学の強みある医療系分野とその融合分野などの更なる増強と本学研究者が同分野で発表したイノベーティブな研究成果を世界にタイムリーに発信するために発行しています。
岡山大学は、2013年8月 に文部科学省がわが国のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した、「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示すリサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学を構築し、「岡山から世界に新たな価値を創造し続けるSDGs推進研究大学」となるため、強みある医療系分野やその関係する分野の国際的な情報発信を 力強く推進しています。今後も本学から生み出される成果を産学官民共創のオープンイノベーションの加速や社会、医療現場やヘルスケアに活かせる革新的技術、健康維持増進により早く届けられるように研究開発を推進していきます。
なお、本号で取り上げた学術研究院ヘルスシステム統合科学学域(工)二見淳一郎教授との共同研究等も随時、受け付けています。ご興味ご関心のある際は、お気軽にお問い合わせ頂けますと幸いです。
◆OU-MRUバックナンバー(Vol.100~Vol.107)
・Vol.100:Understanding insect leg regeneration (学術研究院医歯薬学域(医)板東哲哉講師)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11026.html
・Vol.101:Oral tumor progression mechanism identified (学術研究院医歯薬学域(歯)河合穂高助教)
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11039.html
・Vol.102:Controlled cell death by irradiation with light (学術研究院医歯薬学域(薬)須藤雄気教授)
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11087.html
・Vol.103:High-quality growth (学術研究院自然科学学域(工)鈴木弘朗助教)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11455.html
・Vol.104:The determinants of persistent and severe COVID-19 revealed (異分野基礎科学研究所 墨智成准教授)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11473.html
・Vol.105:The dynamics of skin regeneration revealed (異分野融合先端研究コア 佐藤伸准教授)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11519.html
・Vol.106:The skin electrically modelled (学術研究院保健学域 中村隆夫教授)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11558.html
・Vol.107:COVID-19 mRNA vaccines and fever: A possible new link (学術研究院医歯薬学域(医)頼藤貴志教授)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11607.html
◆参 考
・岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学学域(工学部・化学・生命系)蛋白質医用工学研究室(二見研究室)
https://www.okayama-u.ac.jp/user/proteng/
・岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科
https://www.gisehs.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学 工学部
https://www.engr.okayama-u.ac.jp/
◆参考情報
・「Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)」バックナンバー
https://www.okayama-u.ac.jp/eng/research/ou-mru.html
・岡山大学国際Webマガジン「Okayama University e-Bulletin」
https://www.okayama-u.ac.jp/user/kouhou/ebulletin/
・EurekAlert!
https://www.eurekalert.org/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 ヘルスシステム統合科学学域(工学部 化学・生命系)教授 二見淳一郎
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス 工学部6号館 460室
TEL:
https://www.okayama-u.ac.jp/user/proteng/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):
岡山大学Image Movie (YouTube):
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年12月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001066.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています
◆がんと免疫の戦歴と戦況を評価する技術が実用化に近づく~網羅的な自己抗体バイオマーカー測定の定量性を保証するシステムを構築~
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)は、2022年11月18日 、岡山大学の強みのひとつである医療系分野の研究開発の成果について、革新的な技術に橋渡すことのできる基礎研究や臨床現場、医療イノベーションなどに結びつく成果などを英語で世界の一般のみなさんなどに届けるWebレター「Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)」のVol.108を発行しました。
本号では、学術研究院ヘルスシステム統合科学学域(工)二見淳一郎教授と同大学院ヘルスシステム統合科学研究科博士後期課程の宮本愛大学院生の、「がんと免疫の戦歴と戦況を評価する技術が実用化に近づく~網羅的な自己抗体バイオマーカー測定の定量性を保証するシステムを構築~」の研究成果を紹介しています。
今回、二見教授と宮本大学院生は、不安定で凝集しやすいがん抗原や自己抗原タンパク質を独自に開発した可逆的S-カチオン化法で可溶化し、末梢血中の自己抗体を網羅的に定量評価するとともに、その測定データを保証するための自家製陽性コントロール抗体を整備する一連のシステムを完成させました。
測定原理は2015年に開発済みでありましたが、臨床で実用化するためには信頼性を保証するバリデーションキットが必要です。本キットの完成で診断薬としての実用化に近づきました。さらに、がん免疫治療が奏功した例で血清中の自己検体を評価すると、腫瘍退縮が観察される時期よりもかなり早くがん免疫サイクルが活性化して自己抗体が上昇してくる様子が評価されました。
がん免疫治療は個人差が大きいことが問題となっていますが、本診断薬を活用すると、がんと免疫の戦いが再開された狼煙を末梢血で鋭敏に評価できる可能性があります。
〇Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)Vol.108
Track changes: A new test to study cancer progression.
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/ebulletin-RUs/pdf/vol108.pdf
◆Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)
2012年より岡山大学では、研究成果や知的財産、技術移転活動などを英語で情報発信するWebマガジン「Okayama University e-Bulletin」を年3~4回発行して来ました。またAAAS(American Association for the Advancement of Science)が提供する、世界最大規模のオンラインニュースサービス「EurekAlert!」を利用し、世界の大学・研究機関の研究者やマスコミ関係者などにニュースやトピックスを交えて配信し、岡山大学の海外への情報発信の強化と国際的知名度の向上などを推進しています。
OU-MRUは、e-Bulletinの姉妹誌として、岡山大学の強みある医療系分野とその融合分野などの更なる増強と本学研究者が同分野で発表したイノベーティブな研究成果を世界にタイムリーに発信するために発行しています。
岡山大学は、2013年8月 に文部科学省がわが国のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した、「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示すリサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学を構築し、「岡山から世界に新たな価値を創造し続けるSDGs推進研究大学」となるため、強みある医療系分野やその関係する分野の国際的な情報発信を 力強く推進しています。今後も本学から生み出される成果を産学官民共創のオープンイノベーションの加速や社会、医療現場やヘルスケアに活かせる革新的技術、健康維持増進により早く届けられるように研究開発を推進していきます。
なお、本号で取り上げた学術研究院ヘルスシステム統合科学学域(工)二見淳一郎教授との共同研究等も随時、受け付けています。ご興味ご関心のある際は、お気軽にお問い合わせ頂けますと幸いです。
◆OU-MRUバックナンバー(Vol.100~Vol.107)
・Vol.100:Understanding insect leg regeneration (学術研究院医歯薬学域(医)板東哲哉講師)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11026.html
・Vol.101:Oral tumor progression mechanism identified (学術研究院医歯薬学域(歯)河合穂高助教)
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11039.html
・Vol.102:Controlled cell death by irradiation with light (学術研究院医歯薬学域(薬)須藤雄気教授)
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11087.html
・Vol.103:High-quality growth (学術研究院自然科学学域(工)鈴木弘朗助教)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11455.html
・Vol.104:The determinants of persistent and severe COVID-19 revealed (異分野基礎科学研究所 墨智成准教授)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11473.html
・Vol.105:The dynamics of skin regeneration revealed (異分野融合先端研究コア 佐藤伸准教授)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11519.html
・Vol.106:The skin electrically modelled (学術研究院保健学域 中村隆夫教授)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11558.html
・Vol.107:COVID-19 mRNA vaccines and fever: A possible new link (学術研究院医歯薬学域(医)頼藤貴志教授)
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id11607.html
◆参 考
・岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学学域(工学部・化学・生命系)蛋白質医用工学研究室(二見研究室)
https://www.okayama-u.ac.jp/user/proteng/
・岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科
https://www.gisehs.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学 工学部
https://www.engr.okayama-u.ac.jp/
◆参考情報
・「Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)」バックナンバー
https://www.okayama-u.ac.jp/eng/research/ou-mru.html
・岡山大学国際Webマガジン「Okayama University e-Bulletin」
https://www.okayama-u.ac.jp/user/kouhou/ebulletin/
・EurekAlert!
https://www.eurekalert.org/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 ヘルスシステム統合科学学域(工学部 化学・生命系)教授 二見淳一郎
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス 工学部6号館 460室
TEL:
https://www.okayama-u.ac.jp/user/proteng/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):
岡山大学Image Movie (YouTube):
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年12月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001066.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています