2022/02/26 19:15
医薬品/化粧品
<発表のポイント>
・細胞を死滅させる技術は、がんの治療に利用されています。
・細胞をアルカリ化する光感受性タンパク質を用いることで、光で狙った細胞を死滅させる新技術を開発しました。
・周りの正常な細胞には毒性を与えず、がん細胞を選択的に死滅させる「副作用のない光がん治療法」の開発につながると期待できます。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)学術研究院医歯薬学域(薬)の須藤雄気教授、小島慧一助教、同薬学部の中尾新学部生の共同研究グループは、細胞をアルカリ化する光感受性タンパク質を用いることで、光で狙った細胞を選択的に死滅させる新技術の開発に成功しました。
細胞を死滅させる技術は、がんの治療に利用されています。これまで、細胞を死滅させる方法としては、主にくすり(薬剤)が用いられてきました。しかしながら多くのくすりは、目的のがん細胞だけでなく周囲の正常な細胞にも作用してしまい、投与によって毒性(副作用)を引き起こしてしまうという課題がありました。
本研究で開発した「光細胞死滅法」をヒトのがんへと適用することで、周囲の正常な細胞には毒性を与えず、狙ったがん細胞のみを死滅させることが可能な「副作用のない光がん治療法」の開発につながると期待できます。
この研究成果は、アメリカ化学会誌「Journal of the American Chemical Society」電子版(現地時間(米国東部標準時):2022年2月17日 9:00、日本時間:同日22:00)に掲載されました。
◆岡山大学薬学部の中尾新学部生からのひとこと
私は薬学部の授業や病院・薬局実習を通して、薬物治療がもたらす副作用を肌で感じ、それを改善できる可能性を持つ “光”を用いた医療を実現したいとの思いを胸に研究を行ってきました。
今回開発した光細胞死滅法を発展させることで、将来的には光を用いたがんの治療法を開発し、医療技術の向上に貢献したいです。
◆論文情報
論 文 名:Phototriggered Apoptotic Cell Death (PTA) Using the Light-Driven Outward Proton Pump Rhodopsin Archaerhodopsin 3
掲 載 紙:Journal of the American Chemical Society
著 者:Shin Nakao, Keiichi Kojima, Yuki Sudo
D O I:10.1021/jacs.1c12608
U R L:https://doi.org/10.1021/jacs.1c12608
◆詳しいプレスリリースについて
光で狙った細胞を死滅させる新技術の開発~副作用のない光がん治療法に向けて~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20220217-13.pdf
◆研究資金
本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業CREST「光の特性を活用した生命機能の時空間制御技術の開発と応用」研究領域における研究課題名「ファイバーレス光遺伝学による高次脳機能を支える本能機能の解明」(JPMJCR1656)、文部科学省科学研究補助金(基盤研究 B:18H02411、21H02446, 新学術領域研究: 19H04727、19H05396、21H00404, 萌芽研究: 20K21482, 若手研究: 19K16090、21K15054)などの支援を受けて実施しました。
◆参 考
・岡山大学薬学部
https://www.pharm.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(薬学系)生体物理化学研究室
https://www.pharm.okayama-u.ac.jp/lab/bukka/index.html
・科学技術振興機構(JST)
https://www.jst.go.jp/
・科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業CREST
https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(薬)教授 須藤雄気(すどう ゆうき)
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 薬学部1号館 3階
TEL:
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(薬)助教 小島慧一(こじま けいいち)
TEL:
https://www.pharm.okayama-u.ac.jp/lab/bukka/index.html
<JST事業に関すること>
科学技術振興機構 戦略研究推進部 ライフイノベーショングループ 保田睦子(やすだ むつこ)
TEL:
<報道担当>
科学技術振興機構 広報課
TEL:
https://www.jst.go.jp/
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (YouTube):
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年2月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000474.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています
・細胞を死滅させる技術は、がんの治療に利用されています。
・細胞をアルカリ化する光感受性タンパク質を用いることで、光で狙った細胞を死滅させる新技術を開発しました。
・周りの正常な細胞には毒性を与えず、がん細胞を選択的に死滅させる「副作用のない光がん治療法」の開発につながると期待できます。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)学術研究院医歯薬学域(薬)の須藤雄気教授、小島慧一助教、同薬学部の中尾新学部生の共同研究グループは、細胞をアルカリ化する光感受性タンパク質を用いることで、光で狙った細胞を選択的に死滅させる新技術の開発に成功しました。
細胞を死滅させる技術は、がんの治療に利用されています。これまで、細胞を死滅させる方法としては、主にくすり(薬剤)が用いられてきました。しかしながら多くのくすりは、目的のがん細胞だけでなく周囲の正常な細胞にも作用してしまい、投与によって毒性(副作用)を引き起こしてしまうという課題がありました。
本研究で開発した「光細胞死滅法」をヒトのがんへと適用することで、周囲の正常な細胞には毒性を与えず、狙ったがん細胞のみを死滅させることが可能な「副作用のない光がん治療法」の開発につながると期待できます。
この研究成果は、アメリカ化学会誌「Journal of the American Chemical Society」電子版(現地時間(米国東部標準時):2022年2月17日 9:00、日本時間:同日22:00)に掲載されました。
◆岡山大学薬学部の中尾新学部生からのひとこと
私は薬学部の授業や病院・薬局実習を通して、薬物治療がもたらす副作用を肌で感じ、それを改善できる可能性を持つ “光”を用いた医療を実現したいとの思いを胸に研究を行ってきました。
今回開発した光細胞死滅法を発展させることで、将来的には光を用いたがんの治療法を開発し、医療技術の向上に貢献したいです。
◆論文情報
論 文 名:Phototriggered Apoptotic Cell Death (PTA) Using the Light-Driven Outward Proton Pump Rhodopsin Archaerhodopsin 3
掲 載 紙:Journal of the American Chemical Society
著 者:Shin Nakao, Keiichi Kojima, Yuki Sudo
D O I:10.1021/jacs.1c12608
U R L:https://doi.org/10.1021/jacs.1c12608
◆詳しいプレスリリースについて
光で狙った細胞を死滅させる新技術の開発~副作用のない光がん治療法に向けて~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20220217-13.pdf
◆研究資金
本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業CREST「光の特性を活用した生命機能の時空間制御技術の開発と応用」研究領域における研究課題名「ファイバーレス光遺伝学による高次脳機能を支える本能機能の解明」(JPMJCR1656)、文部科学省科学研究補助金(基盤研究 B:18H02411、21H02446, 新学術領域研究: 19H04727、19H05396、21H00404, 萌芽研究: 20K21482, 若手研究: 19K16090、21K15054)などの支援を受けて実施しました。
◆参 考
・岡山大学薬学部
https://www.pharm.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(薬学系)生体物理化学研究室
https://www.pharm.okayama-u.ac.jp/lab/bukka/index.html
・科学技術振興機構(JST)
https://www.jst.go.jp/
・科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業CREST
https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(薬)教授 須藤雄気(すどう ゆうき)
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 薬学部1号館 3階
TEL:
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(薬)助教 小島慧一(こじま けいいち)
TEL:
https://www.pharm.okayama-u.ac.jp/lab/bukka/index.html
<JST事業に関すること>
科学技術振興機構 戦略研究推進部 ライフイノベーショングループ 保田睦子(やすだ むつこ)
TEL:
<報道担当>
科学技術振興機構 広報課
TEL:
https://www.jst.go.jp/
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (YouTube):
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年2月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000474.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています