2021/10/11 18:37
農林水産
<発表のポイント>
・有機リン系殺虫剤はアブラムシなどの駆除のために植物(作物)に使われますが、一部の作物ではまれに、殺虫剤の散布により植物が薬害を示して死んでしまうことがあります。
・ソルガム(別名:コーリャン、和名:たかきび、もろこし)で、この薬害を起こす株に着目して研究を進めたところ、原因となる遺伝子が見つかりました。
・有機リン系殺虫剤の薬害を防ぐ、安心で安全な作物の改良に役立つことが期待されます。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)の資源植物科学研究所・光環境適応研究グループの坂本亘教授らは、東京大学大学院農学生命科学研究科と共同で、ソルガム(Sorghum bicolor)が示す有機リン系殺虫剤の薬害を起こす遺伝子を明らかにしました。
この研究成果は、2021年10月6日 に、国際科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。
今回見つかった有機リン系殺虫剤の薬害は、トマトでも類似の報告があり、NB-LRRタンパク質を作る遺伝子の変化により作物に蓄積する可能性があることが示されています。このような遺伝子の作用を明らかにすることで、薬害による生育不全を防ぐ作物の改良に役立つことが期待されます。
◆坂本亘教授からのひとこと
私の研究グループでは、植物の成長を支える光合成と葉緑体の研究をしています。今回論文発表する遺伝子の研究は、ソルガムの「ステイグリーン」という葉の性質を調べている途中で見つかった現象で、大学院生の荊子桓さんとフィオナ・ワシラさんが中心となって解析を進めました。
◆論文情報
論 文 名: NB-LRR-encoding genes conferring susceptibility to organophosphate pesticides in sorghum
掲 載 紙: Scientific Reports
著 者:Zihuan Jing, Fiona Wacera W., Tsuneaki Takami, Hideki Takanashi, Fumi Fukada, Yoji Kawano, Hiromi Kajiya-Kanegae, Hiroyoshi Iwata, Nobuhiro Tsutsumi, and Wataru Sakamoto
D O I:10.1021/acsaelm.1c00472
U R L: https://www.nature.com/articles/s41598-021-98908-7
◆詳しいプレスリリースについて
作物でまれに起こる有機リン系殺虫剤の薬害に関する遺伝子の発見 〜バイオマス作物ソルガム(たかきび)を用いた研究から〜
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id883.html
◆参 考
・岡山大学資源植物科学研究所(IPSR)
https://www.rib.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院環境生命科学研究科
http://www.gels.okayama-u.ac.jp/index.html
◆参考情報
・【岡山大学】光化学系IIの立体構造をクライオ電子顕微鏡で高精度に決定 ~生体内環境に近い状態での分子構造決定に光明~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000072793.html
・【岡山大学】「強すぎる光」に対する藻類の生存戦略を解明! 強光を受けた際の有用藻類ユーグレナの光エネルギー利用機構を明らかに
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000072793.html
・【岡山大学】光捕集複合体フィコビリソームの単粒子構造解析 -藻類の太陽光エネルギーを吸収するタンパク質構造を解明-
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000072793.html
・【岡山大学】生命の源、光合成の足場づくり ~「足場=チラコイド膜」を守り光合成を高めるしくみを明らかに~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000072793.html
◆本件お問い合わせ先
岡山大学資源植物科学研究所 光環境適応研究グループ 教授 坂本 亘
〒710-0046 岡山県倉敷市中央2-20-1
TEL:
https://www.rib.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学連携・知的財産本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1丁目1番1号 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えて下さい
TEL:
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2021年10月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000269.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
・有機リン系殺虫剤はアブラムシなどの駆除のために植物(作物)に使われますが、一部の作物ではまれに、殺虫剤の散布により植物が薬害を示して死んでしまうことがあります。
・ソルガム(別名:コーリャン、和名:たかきび、もろこし)で、この薬害を起こす株に着目して研究を進めたところ、原因となる遺伝子が見つかりました。
・有機リン系殺虫剤の薬害を防ぐ、安心で安全な作物の改良に役立つことが期待されます。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)の資源植物科学研究所・光環境適応研究グループの坂本亘教授らは、東京大学大学院農学生命科学研究科と共同で、ソルガム(Sorghum bicolor)が示す有機リン系殺虫剤の薬害を起こす遺伝子を明らかにしました。
この研究成果は、2021年10月6日 に、国際科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。
今回見つかった有機リン系殺虫剤の薬害は、トマトでも類似の報告があり、NB-LRRタンパク質を作る遺伝子の変化により作物に蓄積する可能性があることが示されています。このような遺伝子の作用を明らかにすることで、薬害による生育不全を防ぐ作物の改良に役立つことが期待されます。
◆坂本亘教授からのひとこと
私の研究グループでは、植物の成長を支える光合成と葉緑体の研究をしています。今回論文発表する遺伝子の研究は、ソルガムの「ステイグリーン」という葉の性質を調べている途中で見つかった現象で、大学院生の荊子桓さんとフィオナ・ワシラさんが中心となって解析を進めました。
◆論文情報
論 文 名: NB-LRR-encoding genes conferring susceptibility to organophosphate pesticides in sorghum
掲 載 紙: Scientific Reports
著 者:Zihuan Jing, Fiona Wacera W., Tsuneaki Takami, Hideki Takanashi, Fumi Fukada, Yoji Kawano, Hiromi Kajiya-Kanegae, Hiroyoshi Iwata, Nobuhiro Tsutsumi, and Wataru Sakamoto
D O I:10.1021/acsaelm.1c00472
U R L: https://www.nature.com/articles/s41598-021-98908-7
◆詳しいプレスリリースについて
作物でまれに起こる有機リン系殺虫剤の薬害に関する遺伝子の発見 〜バイオマス作物ソルガム(たかきび)を用いた研究から〜
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id883.html
◆参 考
・岡山大学資源植物科学研究所(IPSR)
https://www.rib.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院環境生命科学研究科
http://www.gels.okayama-u.ac.jp/index.html
◆参考情報
・【岡山大学】光化学系IIの立体構造をクライオ電子顕微鏡で高精度に決定 ~生体内環境に近い状態での分子構造決定に光明~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000072793.html
・【岡山大学】「強すぎる光」に対する藻類の生存戦略を解明! 強光を受けた際の有用藻類ユーグレナの光エネルギー利用機構を明らかに
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000072793.html
・【岡山大学】光捕集複合体フィコビリソームの単粒子構造解析 -藻類の太陽光エネルギーを吸収するタンパク質構造を解明-
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000072793.html
・【岡山大学】生命の源、光合成の足場づくり ~「足場=チラコイド膜」を守り光合成を高めるしくみを明らかに~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000072793.html
◆本件お問い合わせ先
岡山大学資源植物科学研究所 光環境適応研究グループ 教授 坂本 亘
〒710-0046 岡山県倉敷市中央2-20-1
TEL:
https://www.rib.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学連携・知的財産本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1丁目1番1号 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えて下さい
TEL:
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2021年10月 期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000269.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html