2020/04/22 11:26
広告・企画
株式会社テルミック(本社: 東京都台東区、代表取締役社長: 田中勝) は、京都大学と共同で「大画面LED ディスプレイおよびプロジェクションによる画像・映像表示の心理評価」の研究を行い、2020 年電子情報通信学会総合大会で発表しました。この研究は、200 インチで投影できるプロジェクターと同型のLED ディスプレイを用意し、同環境で、テキスト主体の画像及びデジタルアート映像をそれぞれ被験者に鑑賞してもらい、満足度を含めて主観評価してもらうというもの。今回の研究では24 名の被験者を使って実験を行いましたが、今後はNIRS (near-infrared spectroscopy=近赤外分光法。脳表面の酸素状態を捉えることで脳の活動状態をリアルタイムにカラーマッピングする技術) の計測結果分析も同時に行うことで、より詳細なデータを収集し、知見を深めることを目指します。
●研究の目的
現在、世界で最も普及しているディスプレイはLCD、すなわち液晶であることに異論を持つ人はいないでしょう。フルHD から4K、はたまた8K も登場し、より詳細でリアルな画像を楽しめるようになってきました。しかしながら同時にデジタルサイネージの普及によりディスプレイの大型化が求められており、この点、120 インチが限界と言われているLCD に代わるディスプレイが求められています。その代表が、プロジェクションおよびLED ディスプレイでしょう。
プロジェクションはLED の登場以前から存在する極めてベーシックな映像送出方法ですが、暗い環境下でないと映像が見えないという致命的とも言える弱点がありました。しかしながら、最近では高ルーメンのプロジェクターが登場し、多少明るい環境下でもクリアな映像が得られるようになってきています。一方、LED はディスプレイそのものが発光するため、明るい環境下でも極めてクリアな映像が得られるのが特徴です。
デジタルサイネージには欠かせないデバイスでありながら、この高ルーメンのプロジェクションとLED ディスプレイの比較研究は、これまであまり行われてきませんでした。そこで今回は、LED ディスプレイを使った演出やプロジェクションマッピングも手がける株式会社テルミックと京都大学のデザインスクール並びに大学院総合生存学館及び教育学研究科により、共同研究を行うことになりました。明暗それぞれの環境下において、2つの異なるコンテンツを用い、どのように感じたかをヒアリングやアンケートを用い、主観評価してもらうことが目的です。
●実験方法
【使用機材】
・8000 ルーメンのプロジェクターと200 インチのスクリーン
・200 インチのLED ディスプレイ
【使用画像】
・メディアアーティストの土佐尚子京大教授のアート作品
・テルミックネオのプレゼンテーション資料(テキストベース)
【実験環境】
・夜間、室内での照明オン(明るさは被験者の位置で約30 ルクス)
・夜間、室内での照明オフ(ほぼ暗闇)
●実験結果
アートコンテンツについては、暗闇環境下でのLED ディスプレイが他を圧倒していました。また、照明環境下においても暗闇環境下でのプロジェクションとほぼ満足度は同じで、アート作品を表示する際のLED ディスプレイのアドバンテージが実証されました。
一方、テキストベースのプレゼンテーション資料については、暗闇環境下のプロジェクションと照明環境下のLED ディスプレイがほぼ一緒でした。なお、高ルーメンとは言え、照明環境下でのプロジェクションはあまり満足度を得られませんでした。
●今後の課題
今回の実験結果は、今後、ディスプレイの提案時に非常に有用であると考えています。しかしながら、あくまでもヒアリング、アンケートを用いた主観的評価であることから、今後は感情を排除した客観的評価が必要だと考えております。そこで、導入を検討しているのがNIRS (near-infrared spectroscopy=近赤外分光法) です。人間は目や耳などの感覚器から情報を取り込み、能に伝達しますが、この際、酸素化ヘモグロビンが毛細血管を経由して酸素供給を行います。NIRS は、脳表面の酸素状態を捉えることで脳の活動状態をリアルタイムにマッピング表示する装置です。すなわち視覚的な満足状態を極めて客観的に、科学的に分析することができます。
今後はサンプル数を増やしながらも、同時にNIRS による客観的評価を付加し、より科学的指針をご提供させていただきたいと考えております。
一般のお客様からのお問い合わせ窓口
メール
URL https://www2.telmic.co.jp/
2020年通信情報学会総合大会について
http://www.ieice-taikai.jp/2020general/jpn/
3月17日 ~20日まで広島大学東広島キャンパスにて開催予定であった総合大会は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止となりましたが、論文配布によって発表扱いとなりました。
●研究の目的
現在、世界で最も普及しているディスプレイはLCD、すなわち液晶であることに異論を持つ人はいないでしょう。フルHD から4K、はたまた8K も登場し、より詳細でリアルな画像を楽しめるようになってきました。しかしながら同時にデジタルサイネージの普及によりディスプレイの大型化が求められており、この点、120 インチが限界と言われているLCD に代わるディスプレイが求められています。その代表が、プロジェクションおよびLED ディスプレイでしょう。
プロジェクションはLED の登場以前から存在する極めてベーシックな映像送出方法ですが、暗い環境下でないと映像が見えないという致命的とも言える弱点がありました。しかしながら、最近では高ルーメンのプロジェクターが登場し、多少明るい環境下でもクリアな映像が得られるようになってきています。一方、LED はディスプレイそのものが発光するため、明るい環境下でも極めてクリアな映像が得られるのが特徴です。
デジタルサイネージには欠かせないデバイスでありながら、この高ルーメンのプロジェクションとLED ディスプレイの比較研究は、これまであまり行われてきませんでした。そこで今回は、LED ディスプレイを使った演出やプロジェクションマッピングも手がける株式会社テルミックと京都大学のデザインスクール並びに大学院総合生存学館及び教育学研究科により、共同研究を行うことになりました。明暗それぞれの環境下において、2つの異なるコンテンツを用い、どのように感じたかをヒアリングやアンケートを用い、主観評価してもらうことが目的です。
●実験方法
【使用機材】
・8000 ルーメンのプロジェクターと200 インチのスクリーン
・200 インチのLED ディスプレイ
【使用画像】
・メディアアーティストの土佐尚子京大教授のアート作品
・テルミックネオのプレゼンテーション資料(テキストベース)
【実験環境】
・夜間、室内での照明オン(明るさは被験者の位置で約30 ルクス)
・夜間、室内での照明オフ(ほぼ暗闇)
●実験結果
アートコンテンツについては、暗闇環境下でのLED ディスプレイが他を圧倒していました。また、照明環境下においても暗闇環境下でのプロジェクションとほぼ満足度は同じで、アート作品を表示する際のLED ディスプレイのアドバンテージが実証されました。
一方、テキストベースのプレゼンテーション資料については、暗闇環境下のプロジェクションと照明環境下のLED ディスプレイがほぼ一緒でした。なお、高ルーメンとは言え、照明環境下でのプロジェクションはあまり満足度を得られませんでした。
●今後の課題
今回の実験結果は、今後、ディスプレイの提案時に非常に有用であると考えています。しかしながら、あくまでもヒアリング、アンケートを用いた主観的評価であることから、今後は感情を排除した客観的評価が必要だと考えております。そこで、導入を検討しているのがNIRS (near-infrared spectroscopy=近赤外分光法) です。人間は目や耳などの感覚器から情報を取り込み、能に伝達しますが、この際、酸素化ヘモグロビンが毛細血管を経由して酸素供給を行います。NIRS は、脳表面の酸素状態を捉えることで脳の活動状態をリアルタイムにマッピング表示する装置です。すなわち視覚的な満足状態を極めて客観的に、科学的に分析することができます。
今後はサンプル数を増やしながらも、同時にNIRS による客観的評価を付加し、より科学的指針をご提供させていただきたいと考えております。
一般のお客様からのお問い合わせ窓口
メール
URL https://www2.telmic.co.jp/
2020年通信情報学会総合大会について
http://www.ieice-taikai.jp/2020general/jpn/
3月17日 ~20日まで広島大学東広島キャンパスにて開催予定であった総合大会は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止となりましたが、論文配布によって発表扱いとなりました。