ストレージやネットワークを変更せず低価格で導入できるソリューションとして評価
バックアップ運用も改善しBCP対策を強化



ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、日本製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 辻山 博之)が、SAP ERPで構築された基幹業務システムを「VMware vSphere」で仮想化し、VMware環境のIO性能を高めるストレージ高速化プラットフォーム「PernixData FVP」を導入し、本格稼働開始したことを発表します。

SAP ERPの仮想化に当たり、SAP構築ベンダーからは、パフォーマンスを確保するためにFC-SANを用いた高額な構成が提案されたのに対して、ネットワールドが提案したPernixData FVPは低コストで、ストレージを拡張せずに物理環境を超えるIO性能を確保できます。また、特別な設定やチューニング作業は一切不要なため、構築作業は非常にスムーズに完了しました。

日本製薬では、プロジェクトの一環として、バックアップ運用も改善しており、従来のテープ装置に代えて、重複排除バックアップストレージ「EMC Data Domain 160」を導入し、運用管理工数の削減や障害時の迅速な復旧体制を確立しました。また、既存システムであるNetAppのSnapshot/SnapMirror機能を利用した遠隔地へのレプリケーションを行い、大規模自然災害への対策を講じています。
ネットワールドの提案支援および技術支援の下、システム提案および構築はアステック株式会社(本社:大阪府吹田市、代表取締役 社長 松村 吉雄)が担当し、高く評価されました。


◆ 導入の背景
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武田薬品グループの一員である日本製薬は、「血漿分画製剤」を中心に、「消化器領域薬」、「殺菌消毒剤」等の事業領域に特化したユニークな企業(ベーシック&ニッチドラッグファーマ)として人々の健康増進に貢献しています。医薬品の製造・品質管理に関わるシステムには、導入・運用が正しく行われていることを確約する「コンピュータ化システムバリデーション」が求められ、同社でも厳しい管理体制を確立しており、高レベルでシステムの可用性・信頼性を維持してダウンタイムをできるだけ最小化するよう注力しています。
インフラ環境の全体最適化にも意欲的に取り組んでおり、6年ほど前から主要業務システムを順次VMwareによる仮想環境へ移行させてきましたが、SAP ERPによる基幹業務システムは、当時は仮想化に対応していなかったため、物理環境上で稼働していました。
サーバのリプレースを機に、SAP ERPによる基幹業務システムをVMware vSphereに移行することにしましたが、SAP構築ベンダーからの提案は、IO性能を担保するためにFC-SANを用いた高額な構成であったため、仮想基盤構築等で実績のあるアステックに相談したところ、アステックのパートナーであるネットワールドからVMwareとNetAppによるSAP ERPシステムで多くの稼働実績を確認でき、IO性能低下の不安を払しょくするためのストレージ高速化プラットフォームPernixData FVPを加えた提案が採用されました。


◆ 選択のポイントと成果
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「PernixData FVP」は、VMware基盤を構成する複数の物理サーバ上に搭載されたフラッシュ/物理メモリ(RAM)などの高速なデバイスをクラスター化して、ストレージIOのキャッシュとして利用するストレージ高速化プラットフォームです。プール化された高速化デバイスは他のサーバからも利用でき、サーバの追加によって性能をスケールアウトすることもできます。
VMware vSphereのカーネルモジュールとしてインストールされるため、ストレージやネットワークの変更作業、特別な設定やチューニング作業は一切不要で、非常にスムーズに構築作業が完了しました。
また、PernixData FVPは、VMware vSphereの公開されたAPIを利用して、VMwareのすべての機能をサポートするので、「vSphere HA」による可用性向上も図ることができました。
PernixData FVPにより、仮想環境へ移行したにもかかわらず、物理環境時代以上のシステムレスポンスが得られ、夜間バッチ処理時間も、以前より大幅に短縮されました。
PernixData FVPは、リード / ライトの両方でキャッシュ機能を提供し、本番稼動後の分析データでわずか8時間で、20万回のリードと33万回のライトをキャッシュ上で処理。応答時間は、FCの理論値である約800マイクロ秒を超える620マイクロ秒を達成しています。この結果、PernixData FVPを利用しない状態と比較して、約10倍ものスループット向上を実現しています。


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