2013/05/08 17:55
教育・研究エンジニア
東京工芸大学風工学研究センター(センター長:大場正昭、所在地:神奈川県厚木市)は、文部科学省が選定する共同利用・共同研究拠点に「風工学研究拠点」として認定されました。4月23日 に通知があり、認定期間は平成25年4月1日 ~平成31年3月31日 の6年間となります。
文部科学省の共同利用・共同研究拠点整備事業は、個々の大学の枠を越えて大型の研究設備や大量の資料・データ等を全国の研究者が共同で利用し、研究を推進する体制を整備するものです。従来、国立大学の全国共同利用型の附置研究所等を中心に推進されてきましたが、平成20年7月に、国公私立大学を通じたシステムとして、共同利用・共同研究拠点の認定制度が設けられました。これまでに、京都大学再生医科学研究所や東京大学素粒子物理国際研究センターなどが認定されています。
東京工芸大学風工学研究センターは、文部科学省の21世紀COEプログラム「都市・建築物へのウインド・イフェクト」(平成15年~19年 拠点リーダー:田村幸雄)に続き、グローバルCOEプログラム「風工学・教育研究のニューフロンティア」(平成20年~24年 拠点リーダー:田村幸雄)に採択され、台風や竜巻等による強風災害の低減、自然通風の利用による省エネルギー化と快適性の向上、都市のヒートアイランド・空気汚染対策等の教育研究を推進してきました。
また、Center-to-Centerベースの教育研究を、より積極的かつ地球的規模で促進させるため、世界中の研究機関を統合したEVO(Engineering Virtual Organization/仮想的工学組織)であるVORTEX-Winds(Virtual Organization for Reducing Toll of Extreme Winds/風と共生できる社会作りのための仮想的工学組織)を構築し、全地球的な高度教育研究システムとして運用しています。
このような教育研究活動や国際シンポジウム・国際ワークショップの開催など、当センターの活動は世界の風工学分野の研究機関の中で群を抜いてアクティビティが高く、同分野を牽引するリーダー的組織として認識されています。今後は当センターが所有する最新施設やデータベースを国内外で広く活用することで、我が国の風工学と関連学術分野のさらなる基盤強化と新たな発展、人材育成に貢献することを目的とします。
【取材に関するお問い合せ先】
東京工芸大学 広報課 電話 : / FAX
担当 : 林・栗原 e-mail :
風工学研究拠点の概要
風工学研究拠点は、風工学研究センター、APEC強風防災センター、風工学技術情報室及び実験施設群から構成され、工学研究科に附属します。現在のスタッフは、建築学・風工学専攻の専任教員6名、客員研究員4名です。支援事業で、新たに研究員3名を雇用し、共同利用・共同研究の円滑な運営に努めます。
実験施設として、大型境界層風洞、温度成層風洞、アクティブ制御マルティファン人工気候室、竜巻状気流発生装置、外装材耐風圧試験装置などの特色ある優れた研究施設を所有し、また、永年にわたって構築してきた1000ケースを超える空力データベース、風災害データベースなどを広く公開しています。主要な研究施設の概要は、以下のとおりです。
(1)大型境界層風洞
乱流境界層を模擬できる風洞で、建築物等に作用する風力、風圧力、風応答および風環境等を計測することが可能です。測定胴は幅2.3m、高さ1.8m、長さ19.1mで国内の大学では最大級です。
(2)温度成層風洞
気流温度と床面温度を制御できる特殊な風洞です。送風機、温度成層装置、床面パネル加熱冷却装置、気流冷却装置および熱源装置等で構成され、風速範囲は0.2~2m/s、気流温度範囲は10-50℃です。
(3)アクティブ制御マルティファン人工気候室
48台のプラグファンをインバータで個別に回転制御し、自然通風の風速変動・風速分布を作り出すことができる特殊な装置です。風の温度や湿度も制御できます。気候室の外形は、幅5m、長さ11m、高さ3m。風速範囲は0~3m/s、温度範囲は20~35℃、湿度範囲は50~80%。自然通風を対象とした「世界にも類をみない研究施設」です。
(4)竜巻状気流発生装置
竜巻状の旋回流を再現することのできる装置の開発を行いました。静止状態の再現装置,移動効果を再現できる装置が開発されています。また,これらの装置では,可視化,風速計測はもとより,風圧力を計測することのできる設備も備えています。
文部科学省の共同利用・共同研究拠点整備事業は、個々の大学の枠を越えて大型の研究設備や大量の資料・データ等を全国の研究者が共同で利用し、研究を推進する体制を整備するものです。従来、国立大学の全国共同利用型の附置研究所等を中心に推進されてきましたが、平成20年7月に、国公私立大学を通じたシステムとして、共同利用・共同研究拠点の認定制度が設けられました。これまでに、京都大学再生医科学研究所や東京大学素粒子物理国際研究センターなどが認定されています。
東京工芸大学風工学研究センターは、文部科学省の21世紀COEプログラム「都市・建築物へのウインド・イフェクト」(平成15年~19年 拠点リーダー:田村幸雄)に続き、グローバルCOEプログラム「風工学・教育研究のニューフロンティア」(平成20年~24年 拠点リーダー:田村幸雄)に採択され、台風や竜巻等による強風災害の低減、自然通風の利用による省エネルギー化と快適性の向上、都市のヒートアイランド・空気汚染対策等の教育研究を推進してきました。
また、Center-to-Centerベースの教育研究を、より積極的かつ地球的規模で促進させるため、世界中の研究機関を統合したEVO(Engineering Virtual Organization/仮想的工学組織)であるVORTEX-Winds(Virtual Organization for Reducing Toll of Extreme Winds/風と共生できる社会作りのための仮想的工学組織)を構築し、全地球的な高度教育研究システムとして運用しています。
このような教育研究活動や国際シンポジウム・国際ワークショップの開催など、当センターの活動は世界の風工学分野の研究機関の中で群を抜いてアクティビティが高く、同分野を牽引するリーダー的組織として認識されています。今後は当センターが所有する最新施設やデータベースを国内外で広く活用することで、我が国の風工学と関連学術分野のさらなる基盤強化と新たな発展、人材育成に貢献することを目的とします。
【取材に関するお問い合せ先】
東京工芸大学 広報課 電話 : / FAX
担当 : 林・栗原 e-mail :
風工学研究拠点の概要
風工学研究拠点は、風工学研究センター、APEC強風防災センター、風工学技術情報室及び実験施設群から構成され、工学研究科に附属します。現在のスタッフは、建築学・風工学専攻の専任教員6名、客員研究員4名です。支援事業で、新たに研究員3名を雇用し、共同利用・共同研究の円滑な運営に努めます。
実験施設として、大型境界層風洞、温度成層風洞、アクティブ制御マルティファン人工気候室、竜巻状気流発生装置、外装材耐風圧試験装置などの特色ある優れた研究施設を所有し、また、永年にわたって構築してきた1000ケースを超える空力データベース、風災害データベースなどを広く公開しています。主要な研究施設の概要は、以下のとおりです。
(1)大型境界層風洞
乱流境界層を模擬できる風洞で、建築物等に作用する風力、風圧力、風応答および風環境等を計測することが可能です。測定胴は幅2.3m、高さ1.8m、長さ19.1mで国内の大学では最大級です。
(2)温度成層風洞
気流温度と床面温度を制御できる特殊な風洞です。送風機、温度成層装置、床面パネル加熱冷却装置、気流冷却装置および熱源装置等で構成され、風速範囲は0.2~2m/s、気流温度範囲は10-50℃です。
(3)アクティブ制御マルティファン人工気候室
48台のプラグファンをインバータで個別に回転制御し、自然通風の風速変動・風速分布を作り出すことができる特殊な装置です。風の温度や湿度も制御できます。気候室の外形は、幅5m、長さ11m、高さ3m。風速範囲は0~3m/s、温度範囲は20~35℃、湿度範囲は50~80%。自然通風を対象とした「世界にも類をみない研究施設」です。
(4)竜巻状気流発生装置
竜巻状の旋回流を再現することのできる装置の開発を行いました。静止状態の再現装置,移動効果を再現できる装置が開発されています。また,これらの装置では,可視化,風速計測はもとより,風圧力を計測することのできる設備も備えています。